先日「肉体改造のピラミッド トレーニング編」という本を買った。
筋トレ界隈で情報発信してる人の間では
- 読まないといけない
- あるいは、読んだフリをしなければいけない
という位置づけの本らしい。

6000円以上した。
社会学で言えば
- 資本論
- プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神
- 自殺論
みたいなものだろうか。
以前ボディビルが趣味の人にコーチングした時、
彼は次のようなことを言っていた
「筋トレはある程度決まったルールがあって、そのとおりにやっていれば筋力が伸びる。でもLOLはなんか違う」
と。
筋力トレーニングの場合は
- トレーニング量、強度、頻度
みたいなものがあって、
よほど不摂生な生活を送ってなければ、
大体そういうセオリーを守っていれば筋力が伸びる。
確かにLOLの場合は難しい操作が少ない。
難しい操作は、
ごく一部のチャンピオンに限られる。
アリーナでASが5あるカリスタでも、
ダイヤモンド4以上あれば、
何も考えずにアタックムーブ出来て当然だろう。
もし出来なければ
「ヘタすぎる」
というのが適切な評価だ。
- トレーニング量、強度、頻度
のように、LOLの土台となるものはなんだろうか?
今回はそれを探求する記事である。
対象の目安は、
ゴールド~マスターぐらいだと考えてほしい。
この記事はパッチ25.06の時に執筆されました。
肉体改造のピラミッドの構成

- トレーニング量 セット数やボリューム(合計何キロ上げたか)のこと
- 強度 どれくらいきついトレーニングをしたか
- 頻度 1週間にその部位を何回したか
- ピリオダイゼーション 長期的なトレーニング計画のこと
ピリオダイゼーション 長期的なトレーニング計画のこと
- 継続をすること
これはあらゆるジャンルで言われることだ。
どんなに質が高い練習をしても、
30分で覚えられるゲームはゴッドフィールドくらいである。
またあらゆる物事は、
- 自分がヘタクソ過ぎて苦痛のレベルから、まあまあ納得できるレベルになる
のは、それほど大変ではない。
漠然とクイックプレイやランクをしているだけでも、
一般的にはプラチナ4やエメラルド4ぐらいまでは到達できる。
脳も筋肉も、
初心者のほうが変化しやすいからだ。
LOLはゲームなので継続するのは大変じゃないし、嫌々プレイする初心者はいないだろう。
なので、ここは無視していい。
LOLでトレーニング量、強度、頻度にあたるもの(または近いもの)
LOLは操作が簡単なので、
筋肉は無視していい。
筋肉ではなく、
脳を変化させる感じになるわけだ。
- トレーニング量=学習量
- 強度=学習の質
- 頻度=学習頻度
が当てはまるのではないかと思う。
高名なアンダースエリクソンの「PEAK」を元に考えていこう。
トレーニング量=学習量
短いほどいい。
学習は集中力がすべてで、
集中してない練習は効果がない。
それにLOLというかゲームは1日に2時間以上プレイすると、
私生活に壊滅的なダメージを与えると「学力の経済学」で見た。
あなたが職業LOLならば1日8時間プレイしても良いが、
そうじゃなければ2時間以内がいい。
しかし、こういった説明をしなくとも、
数年LOLをプレイしている人ならば、
獣の本能の如く理解しているはずだ。
- 「毎日長時間プレイしているのに、プラチナ4ですらないし、到達する兆しもない」
という人が、LOLの世界では珍しくないからである。
1日のうちに集中して練習できる時間は「トッププロで5時間」と言われている。普通の人は1時間も集中できない。
苦手なことは5分も集中できないので、自分の得意不得意は集中できるかどうかで決めて良いだろう。
強度=学習の質
筋力トレーニングにおけるRPE: 筋力トレーニングでは、上記のスケールに加え、Repetitions in Reserve (RIR) という考え方を取り入れたRPEが使われることがあります。これは、「あと何回繰り返せるか」を基準にRPEを評価する方法です。
- RPE10は「もう1回もできない。全力出した」
- RPE8は「あと2回はできそう」
筋力トレーニングでは
RPE5~10ぐらいでやるのが良いとされている。
常にRPE10は身体的にも精神的にも
疲労やダメージが大きいので、
8や9ぐらいが現実的なRPEとなるだろう。
しかし学習、
つまり脳の訓練の場合は
- 常にRPE10が望ましい
とされている。
コンフォートゾーンというヤツで、
自分が安心できる領域(コンフォートゾーン)から1歩外ぐらいが、
最も脳が変化しやすい。
安心できる領域から3歩も外に出てしまうと、
学習効果は落ちる。
冒頭の読んだフリをしたほうがいい本の哲学バージョンだと、
「論理哲学論考」という本がある。
あれをいきなり読んで読める人はいないだろう。
名著の大半は、
入門書とか解説本みたいなものから読まないと
理解できない。
一流の人は、毎日午前中に練習した後、昼寝をするのが普通なんだそうだ。
マーカー
ゲームのコーチングに毎月1万円も払える人は、
大人になってからLOLを始めた人が多い。
良い大学を出てる人が多いので、
次の話をよくする。
「本にマーカー引くのって効果ないよね」
「アレはマーカー引いただけじゃ、脳が変化しないからなんだってさ」
これは常識のレベルらしく、
全員が体感として知っていた。
頻度=学習頻度
これは筋力トレーニングの場合は、
1部位に付き
- セット数が少ないなら毎日
- セット数が多いなら1週間に1~3回
と言われている。
例えばベンチプレスならば、
- 1回で3セットするならば1週間に5~6日
- 1回で5セットするならば1週間に2~3日
といった感じだ。
ではLOLの場合はどうか?
- なるべく毎日プレイしたほうがいい
となる。
なぜか?
- 1日に使える集中力が限られているから
- 集中力は毎日回復するから(普通は)
である。
1日2日なら問題はないけれど、1週間集中力がずっと回復しない場合は、受診するのがいいかもしれない。
あなたがLOLの記事を執筆するとして
- 配信者の配信にコメントをする
- ランクをする
- 記事を執筆する(何かに考えを書く)
どの順番で上達しやすいかは、
誰でもわかるだろう。
記事執筆について
- トレーニング量=学習量
- 強度=学習の質
- 頻度=学習頻度
の3つを当てはめていく。
執筆編 トレーニング量=学習量
プレイ時間ではなく、
- 集中して練習した時間
が学習量となる。
それだけだ。
ところで学習には
- インプット
- アウトプット
- フィードバック
などがある。
しかし、あなたが手練れのLOLプレイヤーを自称するのであれば、
インプットとフィードバックは無視していい。
ひたすらアウトプットだ。
何をインプットすればいいかわかるし、
LOLを起動せずともフィードバックが得られるからだ。
初心者じゃなければ、
- 学習量=どれだけアウトプットしたか
と決めつけていい。
初心者のうちはフィードバックは遅いほうがいい。
いちいち勝った負けた言ってるアレ、典型的なダメプレイヤーのパターンである。
執筆編 強度=学習の質
次のうちRPEはどちらが高いだろうか?
- 今回のような記事
- チャンピオンのビルドガイド
1 おそらく10に近い。
2 5~10くらいになるだろう。
使い慣れたチャンピオンなら5で、
全然使ったことがないチャンピオンなら10だ。
筋力トレーニングじゃないのにRPEっていうのはおかしい気がするのだけど、目安としては悪くないだろう。
頻度=学習頻度
- 1週間で何記事執筆するか?
学習のために執筆するのが目的ならば、
- 1日に1記事
が良いペースになるはずだ。
1日に3記事執筆する場合は、
「学習の質」が犠牲になるだろう。
これはLOLの試合でも同じである。
1日に2試合するならば
RPE9~10でも行ける見込みがあるけれど、
20試合ならどうだろう?
RPE2や3がいいところだ。
- 「敵味方にどんなヤツが来るのか? その偶有性を楽しむ」
それはLOLの面白さであり、
メインの楽しみ方にもなりうるのだけど、
この楽しみ方はゴールドで卒業しておいたほうがいい。
終わりに
- 筋力トレーニングには明確なルールがあり、それに従えば筋力が伸びるが、LOLにはそのような明確なルールがないと感じる人がいることを述べています。
- LOLの上達には、操作スキルよりも脳の変化、つまり学習が重要であることを示唆しています。
- LOLの上達において、「トレーニング量、強度、頻度」を「学習量、学習の質、学習頻度」に置き換えて考えることを提案しています。
- 学習量は短時間で集中することが重要であり、長時間のプレイは私生活に悪影響を及ぼす可能性があると指摘しています。
- 学習の質を高めるためには、常にRPE10、つまり自分のコンフォートゾーンから一歩外に出た状態を目指すべきであると述べています。
- 本にマーカーを引くだけでは学習効果がないように、受動的な学習ではなく能動的な学習が重要であることを指摘しています。
- 学習頻度は、集中力が毎日回復することを考慮し、なるべく毎日プレイすることが望ましいとしています。
- LOLの記事執筆においては、アウトプット(実際に書くこと)が最も重要な学習量であると述べています。
- 記事執筆の頻度は、学習の質を保つために1日1記事が良いペースであると提案しています。
- LOLの試合数を多くこなすことよりも、1試合ごとのRPEを高め、集中してプレイすることの重要性を指摘しています。
ジャングルのクリア練習をする時、
いつも考えることを思い出した。
- 3:30スカトルに間に合うように練習する
- それ以上の練習は実りが少ないし、RPEも高い
- なので練習するのがきついし、する気も起きない
- 落ち着いて考えても「これ以上はしないほうが良いな」という結論になってしまう
私は毎回このパターンになる。
数年前に
「女性は現実的すぎるから、眉毛の書き方にはうるさいクセにLOLのテキストは読まない」
みたいな内容の記事を書いたことがある。
人間性別関係なく、
あまり価値を感じないことには
令和キッズのように、
コスパタイパを考えてしまうわけだ。
問題は
- 「自分が価値があると思っていることが上達しない、あるいは練習する気が起きない」
ことなので、
どうでも良い話ではあるのだけど。
おまけ 冒頭のボディビルダーの話
BIG3はフォームが難しいせいか、
彼はLOLでの操作は上手だった。
※ BIG3=筋力トレーニングの代表的な3つの種目
メインロールはボットで、
アタックムーブも習得していたし、
プラチナ~エメラルドの実力があった。
しかしそれぐらいのレートとは、
- 「普通の人がほどほどにプレイしてソレぐらい」
というレートである。
筋力トレーニングは頑張りすぎてもダメなので、
彼には「ずっとRPE10」という習慣はないはずだ。
私は筋力が中級者レベルで、
オーバーヘッドプレスは最大65キロ上がるのだけど、
実際のトレーニングプログラムでは
30~57.5キロの範囲でしか上げない。
そして全力を出すのは5セット中2回だけだ。
※ プログラムは531プログラム。
筋トレはやるかやらないかが重要であり、
意外にもそこまで頑張らなくっていいらしい。
LOLの負け試合は、
よほど手練れのプレイヤーじゃない限り、
漢の顔でプレイするのが普通だ。
ソロキューなんて練習の観点で言えば、
まあまあ怪しいのだけど、
それでも負け試合はRPEに例えると10に近い。
LOLはゴールドくらいのプレイヤーでも、
負け試合を最後までちゃんとプレイできる人のほうが多い。
これは驚愕に値する。
他のジャンルで例えれば、
これはかなり高いレベルだ。




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