リーグ・オブ・レジェンド(LoL)には多種多様なアイテムが存在するが、その中でも「ロッド・オブ・エイジス(RoA)」は、時間経過によるスケーリングを特徴とするユニークなAPアイテムとして位置づけられるものである。
購入直後の瞬間的なパワーではなく、10分間かけて体力、マナ、魔力が増加し、最終的にはレベルアップという強力なボーナスを得られるこのアイテムは、特定のチャンピオン、特に中盤から終盤にかけてのパワースパイクと戦闘での持続力(サステイン)を重視する者たちにとって、重要な選択肢となりうる。
しかし、RoAの歴史は単純なものではない。
過去にはゲームから削除され、バランス調整を経て再導入されるなど、その存在意義や性能はLoLのメタの変遷と共に揺れ動いてきた。
現在もなお、その有効性や他のアイテムとの比較における立ち位置については、プレイヤーの間で議論が続いている状況だ 。
本稿は、この「ロッド・オブ・エイジス」というアイテムに焦点を当て、その詳細なメカニクス、ステータスのスケーリング、固有の効果である「久遠」パッシブ、そしてどのようなチャンピオンと特にシナジーを発揮するのかを深く掘り下げることを目的とする。
さらに、代替となりうる他のAPアイテムとの比較分析、メタゲームにおける現在の立ち位置、そしてアイテムの歴史的変遷についても網羅的に解説し、RoAに関するあらゆる疑問に答えることを目指すものである。データに基づいた評価を通じて、この進化し続けるアイテムの現状とその戦略的価値を明らかにしていきたい。
この記事はパッチ15.07の時に執筆されました。
ロッド・オブ・エイジスの現在地:メカニクスとデータ
基本ステータスとコスト

- RoAの基本ステータスは、魔力50、体力400、マナ400である。
- 合計コストは2600ゴールド、レシピコストは550ゴールド、売却価格は1820ゴールドである
- 構成アイテムである「久遠のカタリスト」のレシピは変更され(ルビークリスタル + ルビークリスタル + サファイアクリスタル + 200ゴールド)、合計コストは変わらないものの、素材コストが削減された
これは、RoAの完成までの道のりをよりスムーズにするための調整と考えられる。
アイテム完成時のゴールド効率は悪くないものの、突出しているわけではなく、その真価は時間経過によるスケーリングに依存する。
アイテム完成までの道のり:ビルドパス解説(ロッドオブエイジスのレシピ)
現在のRoAのレシピは、カタリスト+ ブラスティング ワンド + 450ゴールド(合計コスト2600g - カタリスト1300g - ブラスティング ワンド850gから算出)である。
カタリスト自体のレシピは、ルビークリスタル + ルビークリスタル + サファイアクリスタル + 200ゴールドである。
このビルドパスは体力、マナ、魔力を段階的に提供するが、「ロストチャプター」を派生とするアイテム群が持つ、序盤のマナサステインやスキルヘイストの急上昇といった利点はない。
カタリストのレシピ変更は、最終的なコストカーブを変えずに、レーニング段階でより早く体力を得られるようにすることで、RoAユーザーの序盤を安定させる意図があった可能性がある。
実践的アドバイス:素材購入の優先順位(パッチ25.07)
理由は
- まず1300ゴールドまでリコールしないのは、現実的ではない
- 次に久遠のカタリスト(1300ゴールド)購入後にブラスティングワンド(素材単品で850)は購入しにくいことが多い
- ドラゴンやヴォイドグラブ戦に合わせてリコールしたいこと
1 1キル取ってないと、1300ゴールドでのリコールは、自然な試合の流れにならない。
1キル無しで1300ゴールド溜めるのは、少なくとも高レートの試合では、まともなプレイではない。
2 対戦ゲームなので、スムーズに計画が進まないことのほうが多い。
単品で850のアイテムは、BFソードやムダニデカイロッドほどではないが購入しにくい。
3 例えば850ゴールドを持って、レベル6に上がる直前でリコール。
その後ブラスティングワンドを購入した後にレベル6にアップ、すぐさま対面にRを撃つ。
これで対面はリコールしなければならないので、ドラゴンやヴォイドグラブをフリーに近い状態で取ることができる。
あなたがミッドでプラチナ4ないのであれば、全部無視していい。
重要パーツ『女神の涙』はいつ買う?
アークエンジェルスタッフ(進化後のセラフエンブレイス)は、ロッドオブエイジスと強いシナジーがある。
組み合わせた場合のスケーリングが最強だからだ。
女神の涙のスタックを360まで溜めなければ、セラフエンブレイスに進化しないのだけど、いつ買えばいいのだろうか?
正解は次のタイミングのどれでもいい
- タイミングスタートアイテム
- ファーストリコール
- ロッドオブエイジス完成後
この3パターンだ。
時間と共に成長:スタック効果とゴールド効率

ロッドオブエイジスは「60秒ごとに体力を10、マナを20、魔力を3増加させる(最大10回までスタック)」というユニークパッシブを持つ。
10分間で最大+100体力、+200マナ、+40魔力を獲得し、最大スタック時の合計ステータスは魔力90、体力500、マナ600となる。
時間(分) | スタック | ボーナス体力 | ボーナスマナ | ボーナス魔力 | 合計体力 | 合計マナ | 合計魔力 | 累計ゴールド価値(概算) | ゴールド効率(概算) |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
0 (購入時) | 0 | 0 | 0 | 0 | 400 | 400 | 50 | 2468.0g | 94.9% |
1 | 1 | 10 | 20 | 3 | 410 | 420 | 53 | 2574.7g | 99.0% |
2 | 2 | 20 | 40 | 6 | 420 | 440 | 56 | 2681.4g | 103.1% |
3 | 3 | 30 | 60 | 9 | 430 | 460 | 59 | 2788.1g | 107.2% |
4 | 4 | 40 | 80 | 12 | 440 | 480 | 62 | 2894.8g | 111.3% |
5 | 5 | 50 | 100 | 15 | 450 | 500 | 65 | 3001.5g | 115.4% |
6 | 6 | 60 | 120 | 18 | 460 | 520 | 68 | 3108.2g | 119.5% |
7 | 7 | 70 | 140 | 21 | 470 | 540 | 71 | 3214.9g | 123.6% |
8 | 8 | 80 | 160 | 24 | 480 | 560 | 74 | 3321.6g | 127.8% |
9 | 9 | 90 | 180 | 27 | 490 | 580 | 77 | 3428.3g | 131.9% |
10 (最大スタック) | 10 | 100 | 200 | 40 | 500 | 600 | 90 | 3735.0g | 143.7% |
10 (最大スタック + レベルアップ) | 10 | 100 | 200 | 40 | 500 | 600 | 90 | 4235.0g (Lv Up ~500g含む) | 162.9% |
完成時の切り札:レベルアップボーナス
最大スタックに到達すると、「レベルが1上昇する」。
これは特にレベル依存度の高いチャンピオン(例:カサディン)にとって、ゴールド換算で約500ゴールド相当の大きなパワースパイクとなり、次のレベルアップまでの時間を短縮する重要な要素となる。
ただし、レベルキャップである18を超えることはない。
固有効果『久遠』:戦闘持続力の源
- マナ回復: チャンピオンから受けたダメージ(軽減前)の10%にあたるマナを回復する 。この値は過去の7% や8% から強化されている。軽減前のダメージを参照するため、物理防御や魔法防御を高めることで、失う体力に対して回復するマナの効率が実質的に向上する。これは、RoAと同時に防御的なアイテムを積むユーザーや、元々の耐久力が高いチャンピオンにとって有利に働く。
- 体力回復: 消費マナの25%にあたる体力を回復する(スキル1回につき最大20まで) 。この値も過去の20% / 最大15 から強化されている。トグル式スキル(ON/OFF切り替えスキル)の場合は、毎秒最大20回復する 。回復上限が20であるため、消費マナが80(20 / 0.25)を超えるスキルを使用しても、1回の使用あたりの回復量は増加しない 。
- 最大スタック時相互作用: 過去のバージョンでは、最大スタック時に久遠の効果が50%増加する仕様があったが 、現在のバージョン では明記されておらず、基本ステータスの増加とレベルアップボーナスのみとなっている。久遠の基本値自体が強化されたこと が、このメカニズムの代替となった可能性が高い。
今は昔:削除された移動速度効果
かつて存在した、久遠の効果で一定量の体力またはマナを回復した際に増加する移動速度ボーナス は削除された 。
これにより、カイト(引き撃ち)やポジショニングにおけるRoAのユーティリティは大幅に減少し、純粋なステータスとサステインを提供するアイテムとしての性格がより強まった。
この変更は、わずかな移動速度ボーナスに依存していたチャンピオンにとって魅力を低下させ、純粋なステータスとサステインを必要とする耐久型のメイジやAPブルーザーというニッチな領域へと、RoAをさらに押し込む結果となった。
当時のロッドオブエイジスの移動速度増加は非常に強力だった。
フェイズラッシュが付いていたとイメージすればいい。
オーンによる名匠(マスターワークアップグレード)

魔力75、体力585、マナ400を提供する。
パッシブ効果は通常のRoAと同じである。
オーンによるアップグレードは、単純な線形増加とは異なるステータス配分を持つことが多い点に留意が必要である。
後半になってもマナが欲しいチャンピオンは少ないので、マナが上がらないほうが大半のチャンピオンにとって嬉しいはずだ。
相性診断:RoAを活かせるチャンピオンの共通点
とりあえず
- アーティラリー(砲台という意味でゼラスなど)で買ってはいけない
- マルザハールで買ってもいけない(後半は実質アーティラリーだから)
と覚えておこう。
ではシナジーのあるチャンピオンを紹介していく。
マナ消費の激しいメイジ(例:アニビア、ライズ、カサディン、カシオペア)
- 恩恵: 最大スタック時に600という豊富なマナプールと、「久遠」によるマナ回復効果(被ダメージ→マナ)を提供する 。これにより、特にアルティメットスキルのコストが高いチャンピオンや、継続的にスキルを使用するDPSメイジにとって、スキルの使用頻度を維持することが可能になる 。増加する魔力と体力も、ダメージ出力と生存能力の両方に直接貢献する 。
- 分析: 「アークエンジェル スタッフ」のような代替アイテムは、潜在的により高いマナや魔力を提供する可能性があるが 、RoAは序盤から中盤にかけて重要な体力を大幅に増加させるため 、脆弱性を軽減する。「久遠」による体力回復(消費マナ→体力)もサステインを向上させるが、回復量には上限がある 。RoAを選択するか、「ロストチャプター」系のアイテム(即時的なマナ/魔力/スキルヘイストを提供)を選択するかの判断は、生存能力とスケーリングを重視するか、即時のマナ供給とスキル回転率を重視するかのトレードオフとなることが多い 。体力と豊富なマナプールの両方が最優先事項である場合に、RoAは特に有効な選択肢となる 。
- ビルドパス:ロッドオブエイジスの後にアークエンジェルスタッフ
アニビア以外は後半無双のハードキャリーだ。
バトルメイジ & APブルーザー(例:スウェイン、サイラス、シンジド、APウディア、アーリ )
- 恩恵: 体力、マナ、魔力のバランスの取れたステータスを提供する。これは、近距離で戦い、耐久力とダメージの両方を必要とするチャンピオンにとって極めて重要である 。「久遠」パッシブ(マナ回復と体力回復の両方)は、戦闘中の貴重なサステイン源となる 。
- 分析: これらのチャンピオンは、長引く戦闘でマナを消耗しやすく、交戦を生き残るために体力プールから直接的な恩恵を受けることが多い 。RoAは、彼らが必要とする基本的なステータスを提供する 。対して、「リフトメーカー」 (オムニヴァンプ、割合ダメージ増加)や「ライアンドリーの苦悶」 (割合体力ダメージ)のようなアイテムと比較すると、RoAは特化したダメージ増加効果は少ないものの、より優れた基本ステータスとマナサポートを提供する。優先すべきが基本的なステータスとサステイン(RoA)なのか、特定のダメージ増幅や回復効果(リフトメーカー/ライアンドリー)なのかによって選択は分かれる。一部のAPブルーザービルドでは、RoAを積んだ後にライアンドリーやリフトメーカーを追加することもある 。
- ビルドパス:ロッドオブエイジスの後にライアンドリーの仮面+リフトメーカー
ミッドの基本戦術は
「ダークシールのスタックを溜めて、その後メジャイソウルスティーラーを維持したまま勝つ」
なのだけど、女神の涙とダークシールは同時に購入しにくい。
このビルドパスはダークシールを購入しやすく、ロッドオブエイジスにより高HPなのでスタックを守りやすい。
カサディンはレベル6までマナに余裕があるので、ダークシール+詰め替えポーションスタートが望ましい。
他のセカンドアークエンジェル勢は、非常にダークシールを購入しにくい。
スケーリングチャンピオン(例:カサディン、ライズ、カシオペア、ケイル - ただし現在は稀)
- 恩恵: RoA自体の10分間のスケーリングは、レベルやアイテムによって性能が大幅に向上するチャンピオンのパワーカーブと完全に一致する 。最大スタック時のレベルアップボーナスは、彼らのスケーリングカーブを直接的に加速させる 。増加していくステータスも、彼らの成長を自然に補強する 。
- 分析: RoAは投資である 。早期に購入することで、スケーリングチャンピオンは即時の影響力を犠牲にし、より強力な中盤から終盤のパワースパイク達成を目指す 。これは、特定のレベルで性能が飛躍的に向上するチャンピオン(例:カサディンのLv16 )や、魔力やマナによってスキル性能が大きくスケールするチャンピオン(例:ライズ )と特に相性が良い。リスクは、RoAが完全にスタックする前にゲームの趨勢が決まってしまうことである 。スケーリングの見返りを得るためには、序盤を安全に乗り切るプレイスタイルが求められる 。
RoAは「スケーリングの安定化装置」として機能すると言える。オンラインになるまでに時間を要するチャンピオン(スケーリングチャンピオン)や、戦闘で機能するために多様なステータスを必要とするチャンピオン(バトルメイジ/ブルーザー)にとって、RoAは複数のニーズ(体力、マナ、魔力、サステイン)に単一のスロットで応えるソリューションを提供するが、それには遅延が伴う。これにより、序盤のビルドパスは簡略化されるが、そのスケーリング軌道へのコミットメントを強いられることになる。
一方で、RoAにスキルヘイスト(アビリティヘイスト、AH)が含まれていないことは重大な欠点であり 、DPSやユーティリティのために頻繁なスキル回転に依存するメイジ(例:カシオペア、ライズ、場合によってはジリアン)に不釣り合いな影響を与える。これらのチャンピオンは、他の手段(アイテム、ルーン、ブーツ)でAHを確保する必要があり、他の重要なステータスの取得を遅らせたり、ルーンやブーツへの依存度を高めたりする可能性がある。このAHの欠如は、RoAを選択する際の大きな機会費用となる。
さらに、RoAの有効性はゲームのテンポに非常に敏感である。序盤の小競り合いやオブジェクトの確保が決定的な意味を持つ速いペースのメタでは、10分間のスケーリング期間は遅すぎ、ユーザーを脆弱な状態に置いたり、より早いパワースパイクを持つ対戦相手の影響力に対抗できなかったりする可能性がある 。逆に、より遅く、コントロールされたゲーム展開では、RoAユーザーは安全に強力な中盤のスパイクに到達することができる。RoAの選択は、 広く指示されているメタの速度と、プレイヤーが序盤を安全に乗り切る能力に大きく依存する。
パッチ15.07のケイルは序盤のレーン戦以外では、マナをあまり使わない(大昔はEを発動してレンジになってた)。
カサディン同様レベル16を目指すチャンピオンなのだけど、序盤はAS装備にしないとタワーを削られまくる可能性が高い。
このチャンピオンにはRoA?候補とその理由
ロッド・オブ・エイジス(RoA)が持つユニークなスケーリング特性とステータス配分は、全てのチャンピオンにとって最適というわけではない。ここでは、RoAのステータス(体力、マナ、魔力、スケーリング)と「久遠」パッシブが、各チャンピオンのスキルセット、マナコスト、スケーリングパターン、典型的なプレイスタイルとどのように相互作用するのかを分析し、現在のメタにおける有効性とビルドの文脈について考察していくものである。
アニビア (ミッド)
- シナジー分析: アニビアは、特にRのトグルを含め、極めてマナ消費が激しいチャンピオンである。そのため、RoAが提供する豊富なマナプールと、「久遠」によるサステインは非常に価値が高い。また、機動力が低いという弱点を持つため、敵のダイブに対する生存性を高める体力も重要となる。魔力によるスケーリングも良好であり、最大スタック時のレベルアップボーナスは、重要なパワースパイクとなるレベルへの到達を早める助けとなる。
- メタにおける有効性とビルドコンテキスト: 現在でもコアアイテム、あるいは人気の高い最初のアイテム選択肢として健在である。多くの場合、最大のマナと魔力のスケーリングを目指して「アークエンジェル スタッフ / セラフ エンブレイス」と組み合わせてビルドされる。統計上、RoAをビルドした際の勝率は堅調に見える。
ただし、アニビア自身はいわゆる「ハイパーキャリー」ではないため、一部のアニビアを専門とするプレイヤーは、より能動的なプレイや早期のゲームへの影響力を重視し、RoA + セラフのようなスケーリングに特化したビルドを避ける傾向も見られる。
カサディン (ミッド)
- シナジー分析: カサディンはレベルによるスケーリングへの依存度が極めて高いチャンピオンであり、特にLv16でのRの強化は彼のパワーカーブにおいて決定的な意味を持つ。RoAの最大スタック時レベルアップボーナスは、この重要なレベルへの到達を加速させるため、絶大な効果を発揮する。また、近接戦闘を主体とし、繰り返されるRの使用は大量のマナを消費するため、RoAが提供する体力とマナは必須と言える。固有能力による魔法ダメージ軽減は、「久遠」のマナ回復効果(被ダメージ→マナ回復)と相性が良い。
- メタにおける有効性とビルドコンテキスト: 歴史的にカサディンのコアアイテムであり、現在においても、非常に一般的かつ効果的な最初のアイテムとして認識されている。しばしば「アークエンジェル スタッフ / セラフ エンブレイス」と共にビルドされ、莫大なレイトゲームパワーを目指す。RoAのスケーリング特性は、カサディンの強力なレイトゲーム勝率と完全に一致している。過去には一部のプロプレイヤーから「物足りない」と評価された時期もあったが、現在のデータはRoAがカサディンにとって依然として有効な選択肢であることを示唆している。
ライズ (ミッド/トップ)
- シナジー分析: ライズは固有能力により、増加マナに応じてスキルダメージが増加するという、マナと直接的にスケールするユニークなチャンピオンである。低クールダウンのスキルを連続して使用するプレイスタイルから、マナ消費は全チャンピオン中でもトップクラスに激しい。戦闘レンジが比較的短いため、敵の攻撃に耐えるための体力も重要となる。RoAは、ライズが必要とするこれら3つの要素(体力、マナ、魔力)をバランス良く提供する理想的なアイテムの一つだ。
- メタにおける有効性とビルドコンテキスト: ライズにとってコアとなる最初のアイテムである。ほぼ常に「アークエンジェル スタッフ / セラフ エンブレイス」と組み合わせてビルドされ、マナと魔力の最大化が図られる。ライズというチャンピオン自体がメタにおいて挑戦的な立ち位置に置かれることは少なくないものの、RoAというアイテム自体、彼との相性は極めて良好であり、アイテム単体としてのパフォーマンスはまずまずと言える。RoAはライズのチャンピオンとしてのアイデンティティに完璧に適合しているのである。
ツイステッド・フェイト (ミッド)
- シナジー分析: ツイステッド・フェイト(TF)は、Wによるスタンを狙う際に敵に接近する必要があるため、ある程度の耐久力、すなわち体力が必要となる。また、主力ウェーブクリアスキルであるQや、マップ全体に影響を与えるRを気兼ねなく使用するためには、豊富なマナプールが役立つ。魔力によるスケーリングも悪くなく、RoAのレベルアップボーナスも一般的に有益である。
- メタにおける有効性とビルドコンテキスト: 最新の統計データ(パッチ15.7、Emerald+)によれば、ロッド・オブ・エイジスは現在、ツイステッド・フェイトにとって最も一般的で人気のある最初のアイテムである。そのピック率は約20%と他の初手アイテムと比較して突出して高く、メタの中心的な選択肢となっていることが示されている。勝率も53%を超えており、単に人気があるだけでなく、有効なビルドパスであることを裏付けている。RoAを初手に購入した後、2番目のアイテムとしては「リッチベイン」や「ラピッド ファイアキャノン」が候補に挙がる。ブーツに関しては、「スイフトネスブーツ」が最も一般的に選択されている。過去には他のビルドパスが主流とされた時期もあったが、現在のデータに基づけば、RoAはTFのビルドにおいて非常に重要な位置を占めていると言えるだろう。
サイラス (ミッド/トップ)
- シナジー分析: サイラスは近接戦闘を行うAPブルーザーであり、戦闘を継続するために体力、魔力、そしてマナのすべてを必要とする。「久遠」パッシブによるサステイン(体力・マナ回復)は、長引くトレードや小規模戦闘において価値を持つ可能性がある。また、敵のRを奪って使用する際にも、生存能力の高さは有利に働く。
- メタにおける有効性とビルドコンテキスト: 最新の統計データ(パッチ15.7、Emerald+)を見ると、サイラスにとってロッド・オブ・エイジスは ニッチな選択肢 であることが確認できる。初手アイテムとしてのピック率は約2.7%であり、「シャドウフレイム」(約7.9%)、「ストームサージ」(約6.6%)、「リッチベイン」(約3.1%)といった、より攻撃的な選択肢の方が一般的に選好されている。RoAを選択した場合の勝率は約51%と、サイラスの平均勝率(約51.7%)と比較して特段高いわけではない。これは、RoAが持つ遅いスケーリングとスキルヘイストの欠如が、より早いパワースパイクやスキル回転率を重視するサイラスのプレイスタイルとは必ずしも最適とは言えない場合があることを示唆している。現状では、即時的なダメージやユーティリティを提供する他のアイテムが優先される傾向にあると言えるだろう。
グラガス (トップ/ジャングル/ミッド)
- シナジー分析: グラガスはAPブルーザーとメイジのハイブリッドのような特性を持つ。敵陣へのEのためには体力が必要であり、QやWのスキルコンボを連打するためにはマナ、そしてダメージのためには魔力が必要となる。トレードにおいて「久遠」によるサステインも役立つ可能性がある。RoAが提供するバランスの取れたステータスは、彼の多様なスキルセットに適合すると言える。
- メタにおける有効性とビルドコンテキスト: 最新の統計データ(パッチ15.7、Emerald+)に基づくと、グラガスにとってファーストロッドオブエイジスはトップで18%、ミッドで10%ほどのピック率である。ブーツはアイオニアブーツ、セカンドアイテムはコズミックドライブと急いでスキルヘイストを補うものが多い。とはいえ、RoAのパワースパイクの遅さやスキルヘイストを提供しない点は依然として考慮すべきデメリットであり、多くのプレイヤーがより早期の影響力やスキル回転率を求めて他のアイテムを選択する傾向にある。
グラガスは後半弱いのだけど、序盤も弱い(マナがきつい)。
セジュアニと同じ、味方と連携が取れる5対5のチーム戦で活躍するチャンピオンである。
シンジド (トップ)
- シナジー分析: シンジドは敵陣の只中を走り回り、Qの毒を撒き続ける独特のAPブルーザーである。そのため、体力、Qを維持するためのマナ、そしてダメージ源となる魔力のすべてが重要となる。「久遠」によるサステイン(体力・マナ回復の両方)は、理論上、彼のプレイスタイルと非常に相性が良い。RoAのスケーリングする性質も、シンジドの破壊的なレイトゲームスタイルに適合する可能性がある。
- メタにおける有効性とビルドコンテキスト: シンジドにとってRoAは3番手の選択肢である。ほとんどのビルドでは、「ライアンドリーの仮面」、「リーライクリスタル セプター」、が優先される。RoAは汎用的なステータスを提供するものの、シンジドがしばしば活用する特化した効果(例:ライアンドリーの燃焼、リフトメーカーのオムニヴァンプ、リーライのスロー)を欠いている。
Qで回復し続けるのは気持ちが良いのだけど、とにかく火力が出ない。
カシオペア (ミッド/トップ)
- シナジー分析: カシオペアは連打可能なEを持つため、マナ消費が非常に激しいチャンピオンである。持続的なダメージを出す(DPS)ために戦闘に長く留まる必要があり、体力からの恩恵が大きい。魔力によるスケーリングも良好であり、「久遠」によるサステインも価値が高い。
- メタにおける有効性とビルドコンテキスト: カシオペアにとってRoAはコアアイテム、あるいは人気の高い最初のアイテム選択肢の一つであり、しばしば「アークエンジェル スタッフ」を初手に急ぐビルドや、「ライアンドリー仮面」と「ライライ・クリスタル セプター」を組み合わせるビルドと競合する。RoAと「アークエンジェル スタッフ」の組み合わせは、最大のスケーリングとサステインを実現するための一般的なビルドパスである。統計データ上、RoAを採用したカシオペアの勝率は高く見える。
カシオペアはブーツがないので、例外的にアークエンジェルスタッフの後にロッドオブエイジスを作っても問題が薄い。
他のチャンピオンでは目も当てられないことになる。
カーサス (ミッド/ジャングル/ボット)
- シナジー分析: カーサスはQの連打やEのトグルにより、マナ消費が非常に激しい。ダメージ、特にRのためには高い魔力が必要である。また、倒された後もスキルを放ち続ける固有能力を効果的に使うためには、生前の生存時間を延ばす体力も助けとなる。「久遠」によるサステインも理論上は有用である。
- メタにおける有効性とビルドコンテキスト: カーサスにとってRoAは時代遅れ、あるいは非常にニッチなアイテムとなっている。現在のメタでは、主に「黒炎のトーチ」がジャングルのファーム速度の点から最優先される。RoAは、黒炎のトーチと比較して、ダメージポテンシャルを発揮するタイミングを大幅に遅らせてしまう(ファームが遅いので稼げるゴールドが激減する)。もちろんレーンで使う場合にはRoAと「アークエンジェル スタッフ」は強力である。
スウェイン (ミッド/ボット/サポート)
- シナジー分析: スウェインはRを展開して最前線で戦うバトルメイジであり、持続戦闘のために体力、マナ、魔力のすべてを必要とする。彼のキットには元々回復能力が含まれているが、「久遠」によるサステイン(体力・マナ回復)はそれをさらに補強する。
- メタにおける有効性とビルドコンテキスト: スウェインにとってRoAはニッチ、あるいは状況に応じた選択肢である。多くの場合、「ライアンドリーの苦悶」、「リフトメーカー」、「ライライ・クリスタル セプター」、「ゾーニャの砂時計」といったアイテムが好まれる。これらのアイテムは、特定の効果(燃焼ダメージ、強化された回復、スロー効果、ステイシスによる無敵時間)を提供し、スウェインの戦闘スタイルとシナジーを発揮する。RoAは優れた基本ステータスを提供するものの、これらの代替アイテムが持つ即時の影響力やユーティリティを欠いている。サポートロールでプレイする場合、より安価なユーティリティアイテムやタンクアイテムが優先される。ビルドされる可能性はあるが、標準的な選択肢ではない。
リサンドラ (ミッド)
- シナジー分析: リサンドラは攻撃的なEの使用や自己R使用時に、敵の集中砲火を生き残るための体力が必要となる。Qによるウェーブクリアやポーク(牽制)のためにはマナプールが役立ち、魔力スケーリングも重要である。
- メタにおける有効性とビルドコンテキスト: リサンドラにとってRoAは状況に応じた、あるいはニッチな選択肢である。現在のメタでは、「マリグナンス」(Rとのシナジー)、「ストームサージ」、「シャドウフレイム」、「ゾーニャの砂時計」といったアイテムがビルドされることが多い。これらはバーストダメージ、ユーティリティ、あるいはステイシスによる生存能力を提供する。RoAは生存能力を高めるが、これらの一般的な選択肢と比較してダメージの立ち上がりが遅く、スキルヘイストも提供しない。敵チームのバーストダメージが特に高い構成に対して、防御的な選択肢として考慮される可能性はある。
リサンドラもアニビア同様キャリーではない。
しかしロッドオブエイジスとの相性はいいので、「マリグナンスかロッドオブエイジスか」という問題はアーリと似てる。
マルファイト (AP ミッド/トップ)
- シナジー分析: AP(魔力特化)ビルドのマルファイトは、バーストダメージ(特にQ, R)のために高い魔力を必要とする。レーニング段階でのQによるポークのためにはマナが必要であり、体力もある程度の耐久性を加えるが、APビルドにおいては魔力ほど優先されるステータスではない。
- メタにおける有効性とビルドコンテキスト: APマルファイトにとってRoAは極めてニッチ、あるいはオフメタな選択肢である。APマルファイトはバーストダメージの最大化に焦点を当てるため、通常は「マリグナンス」、「ストームサージ」、「シャドウフレイム」、「ラバドン デスキャップ」といったアイテムをビルドする。RoAはスケーリングに時間がかかり、他の選択肢と比較して瞬間的なバーストダメージで劣るため、APマルファイトの目的とは合致しにくい。タンクビルドがマルファイトの標準的なビルドである。
昔はAPレシオのあるタンクでRoAを買うパターンが結構あった。
タンクが2020前後の4~5年、ソロキューでずっと機能してなかったので、よほどタンクアイテムが弱かったのだと思う。
どれくらいタンクの扱いが酷かったかというと、握撃をしてもHPの最大値が1も増えなかった。
ウディア (AP トップ/ジャングル)
- シナジー分析: APビルドのウディアは、Rによる範囲(AoE)ダメージと、Wによるシールドを活用し、どちらも魔力によってスケールする。持続的な戦闘と頻繁な型(スタンス)変更のためには、体力とマナが必要となる。「久遠」によるサステインも価値があると言える。
- メタにおける有効性とビルドコンテキスト: APウディアにとってRoAはニッチ、あるいはオフメタな選択肢である。APウディアはしばしば「ライアンドリーの仮面」、「リフトメーカー」、歴史的には「悪魔の抱擁」、あるいは魔力を持つタンクアイテムなどをビルドする傾向にある。RoAはバランスの取れたステータスを提供するものの、主要なアイテムパワースパイクを遅らせたり、燃焼ダメージやオムニヴァンプといった特定のシナジー効果を欠いたりする可能性がある。一般的にはタンクビルドの方がより一般的である。
悪魔の抱擁(プレイヤーにはアザカナと呼ばれていたことが多い)はライアンドリーの仮面とリフトメーカーが一緒になってた凄いアイテムである。
カルマ (ミッド/トップ)
- シナジー分析: カルマは頻繁なQ/E使用のためマナを必要とし、ダメージやシールド量のために魔力が必要である。また、近距離でWを使用する際や、敵のバーストダメージを生き残るためには、体力による生存性も重要となる。
- メタにおける有効性とビルドコンテキスト: ミッド/トップレーンのカルマにとってRoAは非常にニッチ、あるいは稀な選択肢である。ミッドレーンのカルマは通常、「マリグナンス」、「ホライゾン フォーカス」、「コズミック ドライブ」などをビルドし、ユーティリティ、ポーク能力、スキルヘイストを重視する。サポートロールのカルマは、専用のサポートアイテムをビルドする。RoAはパワースパイクが遅く、カルマの標準的なビルドが重視するユーティリティやスキルヘイストの面で劣る。歴史的にエンチャンター(味方強化型)ビルドの一部として考慮された可能性はあるが、現在のメタでは一般的ではない。
ミッドではRoAとマリグナンスは統計的な勝率は同じくらいなのだけど、流石にカルマでマリグナンス無しというのはヘソ曲がりすぎる気もする。
ジリアン (ミッド)
- シナジー分析: ジリアンはQWQコンボや頻繁なEの使用により、マナコストが高いチャンピオンである。ダメージとユーティリティ(移動速度変化)のスケーリングのために魔力が必要であり、敵のダイブやアサシンによる暗殺の試みを生き残り、Rを自身や味方に確実に使用するためには体力も助けとなる。レベルアップボーナスも一般的に有用である。
- メタにおける有効性とビルドコンテキスト: サポートロールでのジリアンが標準的ではあるが、ミッドレーンで運用する場合、RoAは状況次第で有効なオフメタ選択肢となりうる。スケーリングとサステインを重視し、RoAを最初のアイテムとして活用することができる。これにより、レーニングフェイズで必要となる生存能力とマナが提供される。多くの場合、歴史的には「モレロノミコン」や、現在では他のAPアイテム(例:「コズミック ドライブ」、「シャドウフレイム」など)が後続アイテムとしてビルドされる。「ロストチャプター」を派生とするアイテムビルドとは、スキルヘイストや序盤のマナ回復の点で競合する。
集団戦の仕方的に本人の硬さがあまり必要ない。
なのでミッドでは、アークエンジェルスタッフ+コズミックドライブが選択されることが多い。
その他の潜在的候補:
- アーリ (ミッド): 最近見られるAPブルーザービルドでは、耐久性を高めるためにRoAが採用されることがある。このビルドでは、「ライアンドリーの仮面」や「リフトメーカー」のようなアイテムと組み合わせ、従来のバーストダメージと引き換えに持続戦闘能力(サステイン)を得ることを目的とする。アーリの固有能力には回復効果が組み込まれており、よりタンク寄りのプレイスタイルとシナジーを発揮する。RoAはこのスタイルに必要な基本的な体力、マナ、魔力を提供する。引用された統計データに基づくと、状況に応じて有効なビルドパスであるように見える。
- チョ=ガス (トップ/ミッド): チョ=ガスはQ, W, E, Rのスケーリングのために魔力を必要とし、マナ消費も大きい。また、体力はRによる自身のサイズ増加と体力増加と直接的なシナジーがある。RoAはこれら3つのステータスを提供する。「久遠」によるサステインも役立つ。一般的にはタンクとしてビルドされることが多いが、APビルドを採用する場合、RoAは活用できる可能性がある。ただし、歴史的には「エバーフロスト」や、ユーティリティとエンゲージ能力を高める「ヘクステック ロケットベルト」のようなアイテムが好まれることもあった。パッチ25.07現在だと「シュレリアの戦歌」である。
- フィドルスティックス (ボット以外): 歴史的に、サステインとステータスを必要とするAPブルーザービルドにおいて、RoAが考慮されたことがある。マナと魔力が必要であり、体力はチャネリングやエンゲージを生き残る助けとなる。「久遠」によるサステインも有用である。しかし、現在のフィドルスティックスのビルドは通常、エンゲージ、バーストダメージ、あるいは「ライアンドリーの仮面」と「マリグナンス」を重視する。RoAはおそらくパワースパイクが遅すぎると考えられる。
- APレシオを持つタンクサポート (例:アムム, マオカイ, アリスター): オフメタなユーザーとして言及されていることがある。RoAは彼らにとって必要なマナ、体力、そしてスキルダメージを多少なりとも向上させる魔力を提供する。しかし、サポートというロールの限られた収入ではRoAのスタック完了が遅くなりがちであり、専用のサポートアイテムやタンクアイテムの方が、通常はより多くのチームへの貢献(ユーティリティ)や優れたコスト効率を提供する。そのため、非常にニッチな選択と言える。
1 アーリは上手に機能している。
2 チョ=ガスは強そうに見えるものの、RでHPが無限に増えていくので、恩恵が少ないのだろう(スキルヘイストないし)。パッチ25.07現在は2番目に人気のファーストアイテムなのだけど、見るからに弱い。

3 フィドルスティックスはアーリと同じように、RoA+ライアンドリーの仮面+リフトメーカーまで行ければ強そうだけど、Rはレベル6なった瞬間に撃ちたいRだ。ロッドオブエイジスはパワースパイクと噛み合ってなさすぎるわけだ。
TFTではアークエンジェルスタッフをたくさん持つと気持ちがいいのだけど。
4 新しく実装されたスイフトプレイならば、サポートは3倍以上のゴールドを稼げる(体感)。なので心の鋼やロッドオブエイジスなど、ゲームが楽しくなるようなアイテムを買うのがいいだろう。
ロッド・オブ・エイジスを使いこなす:戦略的ビルドとプレイ
購入タイミングは『最速』が鉄則
ほぼ例外なく、最初の主要アイテムとして購入される。
理由は、10分間のスタックパッシブを可能な限り早く開始し、その価値を最大化し、レベルアップボーナスにより早く到達するためである 。RoAの購入を遅らせることは、その価値提案を著しく損なう 。
この絶対的な購入タイミングの必要性は、RoAがビルド全体のテンポとスケーリングカーブを決定づけるという、その定義的な特性を強調している。
RoAを選択することは、単なるアイテム選択というよりも、特定のゲームプラン(序盤を生き残り、中盤/終盤を支配する)への戦略的コミットメントである。
RoAを軸としたビルド例
- RoA → アークエンジェル スタッフ → 状況に応じたAPアイテム: (アニビア、カサディン、ライズ、カシオペアで一般的)
- RoA → ライアンドリー/リフトメーカー/コズミック ドライブ → 状況に応じたアイテム: (アーリ 、グラガス 、サイラス のようなバトルメイジ/ブルーザーがRoAを選択する場合の可能性)
- 素材の優先順位: レーンでのサステイン/体力/マナのために「久遠のカタリスト」を先に、次に魔力のために「ブラスティングワンド」を買いたいのだけど、実際の試合では逆の順番から買ったほうがいい場合が多い。
ブーツ完成品はカシオペアなら無し(買えない)、ライズならばRoAの前後、カサディンならばアークエンジェルスタッフの後が望ましい。
つまりタイミングとしては
- RoA前
- RoA後
- アークエンジェルスタッフ後(300ゴールドブーツだけは買っておく)
の3パターンだ。
魔法防御貫通ビルドではないので、ブーツはソーサラーシューズじゃなくても構わない。
RoAと相乗効果:おすすめアイテムコンボ
- アークエンジェル スタッフ/セラフ エンブレイス: マナスケーリングメイジにとってのコアシナジーであり、巨大な魔力/マナプールを提供する 。この組み合わせは、時間(RoA)とマナ消費(セラフ)に基づくユニークなスケーリング軸を作り出す。この二重のスケーリングは、正確なパワースパイクの予測を複雑にするが、両方のアイテムがオンラインになると指数関数的な成長をもたらし、一貫したマナ使用と生存を報いる。
- ヴォイド スタッフ: 魔法防御スタックに対処するために不可欠であり、通常3番目~5番目のアイテム 。
- ライアンドリーの仮面 / リフトメーカー: バトルメイジ/ブルーザーにおいて、追加のダメージ/サステインのためにRoAと組み合わせることができる。RoAの耐久力のおかげで、戦闘時間によってのダメージ増加がモルデカイザーのように活きる。
- コズミック ドライブ: 不足しているスキルヘイストと移動速度を提供する 。
- リーライ・クリスタル セプター: 体力/魔力とスロー効果を提供し、カシオペア、シンジド、潜在的にスウェインのようなDoT/持続ダメージチャンピオンとよくシナジーする 。
- ナヴォリフリッカーブレード:ボリベアが買う。 この組み合わせの装備をしたボリベアにタイマンで勝つのは、諦めたほうがいい。
最後の2枠はラバドンデスキャップ+ヴォイドスタッフ、あるいはメジャイソウルスティーラー10スタック以上+ラバドンデスキャップが望ましい。
RoAビルド時の戦術と注意点
- RoAがスタックするまで、ファーミングと生存に焦点を当てた忍耐強い序盤が要求される 。購入を遅らせる可能性のあるリスクの高いプレイは避ける。
- アーリ、ヴェックス、アニビアなど後半の活躍が期待できないチャンピオン(目安としては電撃が入っている)では、最初のレーン戦だけでなく、RoAを買った後も遠慮なく攻めていく。
- RoAがスタックし、レベルアップが発生したら、中盤のパワースパイクを活用する。
- 「久遠」によるサステインを有利なトレードや長引く戦闘に利用する。
- スキルヘイストの欠如を理解し、「ロストチャプター」系のアイテムを含むビルドと比較して、初期のより長いクールダウンを考慮してプレイする。RoAを組み込んだビルドはしばしば序盤のスキルヘイストを欠いており、「成功か失敗か」のシナリオを生み出す可能性がある。ユーザーが生き残ってスケールできれば、生のステータスは圧倒的になる。しかし、序盤にプレッシャーをかけられると、スキル頻度の低さがファーム、反撃、または序盤の小競り合いへの効果的な影響を困難にする可能性がある。
主に2パターンで
- スケーリングのためにRoAを買う(カサディン、ライズなど)
- スノーボールを維持するためにRoAを買う(アーリ、アニビアなど)
2 スノーボールできなくとも、味方が強ければ自分のスケーリングは普段より高いのだから失敗しにくい。
買ったばかりのRoAゴールド効率は低めで、さらにスキルヘイストがないのでマナも消費(HP回復)しにくい。
終わりに 結論と最終評価
- 強み:コストに対する優れたスケーリングステータス、ユニークなレベルアップスパイク、特定のユーザーに対する良好なサステイン。
- 弱み:遅延したパワースパイク、スキルヘイストの欠如、回復上限、ニッチなユーザーベース。
- ニッチと最適なユーザー
- RoAは、体力、マナ、魔力の特定の組み合わせを切実に必要とし、遅い序盤を許容でき、中盤から終盤にかけてうまくスケールする、マナ消費の激しいメイジやバトルメイジ(主にアニビア、カサディン、ライズ、カシオペア)で優れていることを再確認する。
- 序盤から電撃で積極的にダメージトレードしていくチャンピオンも機能する。バーストダメージは落ちるものの、中盤以降の弱さを補いつつメジャイを維持しやすい。
- 最終的なメタ評価
- RoAは、現在のメタ(パッチ15.7コンテキスト)において有効だがニッチなアイテムである。少数のチャンピオンにとってはコアであり効果的だが、ほとんどのAPユーザーにとっては、より良いテンポ、ユーティリティ(CDR/MS)、または特化したダメージ増幅を提供するアイテムと比較して、一般的に最適ではない。その有効性は、全体的なゲームペースに敏感である。最近のバフは、意図されたユーザーに対するその役割を固めた。
- 簡潔な推奨事項
- RoAは、そのステータス/パッシブプロファイル全体と非常にうまくシナジーするチャンピオンのみにビルドする。
- 常に最初のアイテムとして購入する。
- ジャングルでは上手に機能しにくい(機能するのはボリベアくらい)。
- 完成直後は少し弱いので、生存/ファーミングを優先する。
- 必要に応じて、RoAのスキルヘイスト不足を補うために後続のアイテム購入を計画する(例:「コズミック ドライブ」、「アイオニア ブーツ」、「ゾーニャの砂時計」)。
- 序盤から中盤の影響力や特定のユーティリティ(バースト、対タンク、CDR)が最優先される場合は、代替案を検討する。
やれやれ、これでロッドオブエイジスについての話はひとまず終わりだ。まるで長く埃をかぶっていたレコードを棚から引っ張り出して、針を落とすような作業だった。ターンテーブルの上で回り続ける黒い円盤のように、このアイテムもまた、サモナーズリフトという奇妙な舞台の上で回り続けてきた。ステータスが上がり、レベルが上がり、そしてかつては風のような移動速度まで与えてくれた。まるで魔法のようだった、と誰かが言ったような気もする。フェイズラッシュ、だったか。今はもう、その風は止んでしまったけれど。
アイテムのメタというのは、実にとらえどころのないものだ。まるで気まぐれな猫の心変わりみたいに、昨日まで誰も見向きもしなかったものが、次のパッチノートひとつで時代の寵児になったりする。そしてその逆もまた然り。僕らはその移ろいやすさの中で、何か確かなものを見つけようとする。だが、確かなものなんて、この世界にどれだけあるだろう? 夜中にふと目が覚めて、冷蔵庫にある冷えたビールを取り出す。その確かな冷たさくらいかもしれない。
ロッドオブエイジスを選ぶということは、ある種のコミットメントだ。時間を味方につけるという、悠長さと、少しばかりの賭け。序盤のひりつくような緊張感を少し脇に置いて、じっくりとスパゲッティを茹でるみたいに、あるいは井戸の底を覗き込むみたいに、ゲームの深部へと潜っていく。もちろん、その間に試合が終わってしまうことだってある。人生なんて、大抵そんなものだ。
結局のところ、最適なビルドなんてものは、古いレコードの溝みたいに、その時々で変わっていくのかもしれない。僕にできるのは、こうして集めた情報を並べてみせることだけだ。君がどのアイテムを手に取り、サモナーズリフトという名の迷宮に足を踏み入れるのかは、君自身の選択だ。
まあ、健闘を祈る、とまでは言わないけれど。願わくば、君の選択が、それなりに実りあるものでありますように。さて、そろそろコーヒーでも淹れることにしよう。豆を挽く音は、いつだって心を落ち着かせてくれるから。
強化されたRoAは、スウェインやオレリオン・ソルでも有効に機能するようだ。
ただやはり盛り上がるのはアーリやヴェックスなど、序盤だけのチャンピオンが中盤以降も存在感を示すために使う場合である。
ツイステッド・フェイトもそうなのだけど、明らかに電撃チャンピオンでRoAを使うほうが面白く感じる。
人間だんだん良くなっていくというのが好きであるし、自分が硬いほうがダメージトレードも仕掛けやすいからだろう。