LOL的視点で、
MTGプレイヤータイプ分類
およびモチベーションについて書く。
この記事を書こうと思ったきっかけは
- ブログ読者はカードゲームに精通している人が多い
- 動機づけする時に役立つ
われわれが何かスキルを身に着けたい時、
ソレは大抵口だけである。
なぜか次の日には忘れてしまう。
一般的なモチベーションのイメージは
こんなものだろう。
しかしコレは、
自分への焚き付け方法を
間違えているだけだとしたら?
この記事はパッチ11.19の時に執筆されました。
ティミー・ジョニー・スパイクと分類した目的
マジックをプレイする動機を理解し、
Timmy, Johnny, and Spike
カード開発の助けに作られたもので、
「何を求めてゲームをプレイするか?」
「どんなカードを好むか?」
によってプレイヤーを分類しよう
というものである。
あなたはカードゲームデザイナーだ。
プレイヤーにウケるカードをデザインしたい。
簡単な解決策は、
プレイヤータイプを分けて、
それぞれに合ったカードをデザインすること。
そうすればウケるカードを作りやすくなる。
ポジティブ心理学的に対応した幸せ
- ティミー 楽しみ(快楽)
- ジョニー 意味
- スパイク 夢中(フロー)
3つ全てあるほうが幸せ。
1つだけなら不幸せ。
マーティン・セリグマンのポジティブ心理学だ。
5つの幸せ(コレもセリグマン)だと
- 快楽 ティミー
- 意味 ジョニー
- 夢中 スパイク
- 達成
- 良好な人間関係
LOLで言えば
4は他人 or 自分自身への勝利。
5はLOLそのものだ。
低レートほど試合中に味方と争う。
理由は人それぞれ違うし、無数にあるが、
そういうもの。
ティミーとサブタイプ
楽しい体験を求めるプレイヤーのこと。
初心者に多いのだけど、
何かを始める入り口は
「楽しそう」
が大きいからだ。
なのでどんなに上手になっても、
ある程度のティミー感はある。
やったことがないゲームをする時に、
最初からジョニー(意味)や
スパイク(夢中)目的で始める人がいたら、
神経症だと疑っていい。
パワー・ゲーマー
ステレオタイプのティミーで、
ティミーといえばパワー・ゲーマーだ。
- ダリウスで10分以内に3キルして
気持ち良くなりたい - ナサスで1000スタック溜めたい
- フィオラで一生プッシュし続けたい
書いてて思ったが、トップは気持ちがいい。
例えばボットペアの場合、
気が散る原因ベスト1は隣のプレイヤー。
ジャングラーはムカつく味方が4人いるので、
最も人気がないロールでもある。
ソーシャル・ゲーマー
親しい友人と一緒に遊びたいタイプ。
LOLだと珍しく、
人狼ゲームやAmong Us、
APEXだと一般的かなと感じる。
ダイバーシティ・ゲーマー
「やったことがないことは楽しい」
そう感じるプレイヤータイプ。
アドレナリン・ゲーマー
「予想できないことは楽しい」
そう感じるプレイヤータイプ。
LOLを友人とプレイする時、
5人でプレイするのは面白いが、
知らない野良の人が2~3人いたほうがいい。
そう考える人。
ジョニーとサブタイプ
自己表現をしようとするプレイヤータイプ。
プレイしているゲームを、
自分自身にとって意味を持たせようとする。
カードゲーム・LOL・人狼ゲーム
ジョニー向けのような気がする。
独自性を持ちやすいというか、必然的に出る。
LOLで一定以上の実力があるのに
無個性なプレイヤーがいたら、
彼が無個性を気取りたいだけだろう。
コンボ・プレイヤー
ジョニーステレオタイプ。
新しいコンボを発見して、それを皆に見せたい。
LOLだと新しいビルド、
新しい戦術になるだろうか?
オフビート・デザイナー
オフビート=常識はずれ
みたいな意味合いだ。
LOLで言えば、
サイオンやカーサスで何回もデスしながら勝つ
普通の人はしないような戦術を発明したいタイプ。
コンボ・プレイヤーはソコまではしない。
定石を知っていないと、オフビートにはなれない。
デッキ・アーティスト
説明が難しいので引用しよう。
例えばエルフの文化を体現したデッキや、ストーリーを再現したデッキなど、構築方法そのものが創造的なデッキを作りたい。
Timmy, Johnny, and Spike
LOLで言うならば、
- ヨードルしか使わない
- デマーシア人しか使わない
- K/DAしか使わない
私には全くわからない感覚だが、
初心者でもないのに
同じチャンピオンを使いたがる人は、
デッキ・アーティストに近いかもしれない。
それなりに上手なプレイヤーに対して
OTPと言ってはいけない。
怒られる可能性が高い。
ユーバー・ジョニー
コレは説明が簡単。
ようはオフメタビルドを好むタイプだ。
APルシアンとかである。
スパイクとサブタイプ
困難な挑戦を求めるプレイヤー。
どのゲームでも、
名のあるプレイヤーは
例外なくスパイク要素が濃い。
イノベイター
新しいカードが出た時に、
メタゲームを支配するデッキを生み出そうとする
プレイヤー。
ある程度上手であれば、
新しいカードリストを見た瞬間
いくつもデッキが思い浮かぶ。
LOLでもパッチノート見た瞬間、
次のパッチで誰が強いのか、
一瞬で予想が付くのである。
それなりの腕なら当たり前。
チューナー
カードゲームだとデッキチューナー。
LOLだとビルドチューナーとなるだろうか?
理解度が足りていれば、
自分でルーンやビルドを組む。
アナリスト
メタゲームに注目し、仮想敵となるデッキを洗い出すことで、その環境で最適のデッキを見つけることを目指す。特にサイドボード戦略に注力する事が多い。
Timmy, Johnny, and Spike
カードゲームに詳しくない人のために説明すると、
サイドボードは15枚で、
2戦目以降メインデッキとサイドボードのカードを
入れ替えることができる。
LOLで例えてみよう。
ラックスサポート
- エアリー or 彗星 メイン
- ガーディアン+シールドバッシュ サイド
普段はエアリーを使ってEハラス。
相手がレオナなどの時は
ガーディアンでオールインに備えつつ、
W+シールドバッシュで戦う。
※ レオナEにラックスQを合わせられれば、
アフターショックでもいいが
オススメできない。
トップアーゴット
- タイタン>クリーバー メイン
- 赤月>クリーバー サイド
何もなければタイタンやゴアドリンカー。
タンク相手は赤月+クリーバーでボコる。
後出しならば当然カウンターを当てる。
ナッツ・アンド・ボルト
プレイングを磨き、ミスを極力無くすことで他プレイヤーと差をつけることを目指す。リミテッドを得意とするプレイヤーが多い。
Timmy, Johnny, and Spike
スパイク中のスパイクが
ナッツ・アンド・ボルト。
何年もプレイした人じゃないと、
LOLの操作、記事の執筆方法、
FPSでのマウスの動かし方。
こういったものを詰めようと思わない。
自分の思考を追うのもナッツ・アンド・ボルト
感情的決めつけと言って、
一般人は自分が思ったこと(自分の感情)は
正しいと感じる。
しかし
「自分は何故そう思ったのか?」
この問いかけは大事だ。
コレがわからないと、
ただの”誘導された人”になってしまう。
ナッツ・アンド・ボルトは哲学者。
最初はティミー用の動機づけが必要
「上達したい」という目標は
大半のプレイヤーにとって
現実的な目標じゃない。
本当に上達したいと思っているのであれば、
その時点でスパイクだからだ。
LOLで20分の平均CSは
- シルバー100
- ゴールド120
コレでは味方が強くない限り
試合に勝てない。
私はいつもブログに
「トラブルがないのであれば、
トップ・ミッド・ボットは
分間8CS取れないとダメだ」
みたいに書いているが、
コレは書き方が適切ではなかった。
というのも、この書き方で納得する人は、
すでに分間8CS以上の人だからである。
それぞれの動機づけ、あるいは現実的なモチベーション
次のように言ったほうが、やる気が出る。
- パワー・ゲーマー
分間8CS取れると初心者部屋で活躍できる。
- ソーシャル・ゲーマー
取れるとみんなでプレイする時に歓迎される。
- ダイバーシティ・ゲーマー
CSがたくさん取れるようになると楽しい。
- アドレナリン・ゲーマー
10分でCS100取れるかもしれない。
LOLは固定マインドセットが普通かもしれない
自分が下手であることを気にして上達できない人へ【自分を称賛する】
最初スムーズにティミー(快楽)を満たせると、
ジョニー(意味)やスパイク(夢中)
といった動機が出てくる。
MTGプレイヤーは本当の初心者でもない限り、
かなり強い。
人と対戦して、
「コイツすげえ下手だな」
と思ったことがない。
よく考えてみると一般的な事柄は、
意味や夢中というレベルにならない。
人生に意味を感じていたり、夢中な人がいたら?
「相当できた人間なんだな」
としか思えない。
あまりにも恵まれており、
もはや運がいいだけ。
LOLの場合、エリートティミーじゃないと、
ジョニー and スパイクのレベルにならない。
LOLプレイヤーが固定マインドセットになる理由
初心者(ヘタ)なのに、勝つためのプレイを強制されるから。
MOBAならではの話をしよう。
仲間内でプレイをすると、
一番下手な人にサポートをやらせる傾向がある。
以前少し書いたが、
私だけは上手な人と中が良かったせいか、
そういったことにならなかった。
初めての集団戦では味方をクリックしながら
「こいつに攻撃できないんだけど」
と言っていた。
買うアイテムは自分で決めたほうがいい
最初はメチャクチャなアイテムを
買う可能性が高いけれど、
そのほうがいい。
そんなに長い目で見なくとも、
圧倒的にそういうプレイヤーのほうが上手になる。
自分でアイテムを買えるようにならないと、
話にならないからだ。
しかし何もわからない下手な人だったら、
オススメアイテムを何も考えずに買うだろう?
下手な人が勝とうとした場合、
どうしてもそうなってしまう。
自分でルーン組めない人は
レーン勝てないし、
ジャングルもできない。
下手とか上手ではなく、仕組み的な問題。
終わりに
- 5つの幸せ
- 快楽 ティミー
- 意味 ジョニー
- 夢中 スパイク
- 達成
- 良好な人間関係
- 3つのプレイヤータイプ
- 最初はティミーのみ
- 上手になると
ジョニー・スパイクも増える - 意味や夢中を感じるのは難しい
- 勝つためのプレイを強制されれば
固定マインドセットになる
人生は何もわからないうちから、
勝利、成功に向かって
走らされているような気がする。
ナッツ・アンド・ボルトになれば、
大半のプレイヤーをボコボコにできるのは、
あなたもわかったと思う。
日々の生活で自分を鼓舞するならば
「生産性のある人間が優れている」
ではなく
「生産性があれば、ストロングゼロを飲みながら、毎日唐揚げを食べられるようになります」
と言うべきなのである。
LOLならば、上達したいではなく、
活躍して気持ち良くなりたい。
- 自分に一番近いティミーを探す
- ソレにあった動機づけをする
この流れが良さそうだ。
参考記事など
Timmy, Johnny, and Spike(M:TG Wiki)
「Timmy,Johnny,and Spike」(ウィザーズ社・Mark Rosewater著)
「Timmy,Johnny,and Spike Revisited」(ウィザーズ社・Mark Rosewater著)
おまけ
- 心理学はミクロ
- 社会学はマクロ
こういった関係になっている。