LOLみたいなMOBAは、
いきなり1人で始める人は少ない。
誰かに誘われて、
少し教わってからプレイするケースが多い。
誰でもある程度知っている、
よく聞く問題がある。
- 初心者にサポートをやらせる
ということだ。
大体のケースでは、
そんなに悪意なくサポートをプレイさせる。
- 初心者はファームがクソ遅いから、サポートなら楽しくできる見込みが高い
くらいの理由だ。
LOLの場合は分間CSが最低7はないと、
バロンを倒せなくなる。
なので初心者にサポートをやらせるのは
悪くなさそうだ。
しかし実際はうまくいかない。
その理由を書く。
この記事はパッチ12.20の時に執筆されました。
モンキー調教師
本題に入る前に、
- どうやって初心者にやる気を出させるのか?
という視点を持って欲しい。
じゃないと記事の内容が理解できないし、
単純に面白くないだろう。
たまに新しいソーシャルゲームをプレイする時に思う。
- プレイヤーは猿
- 運営は調教師
1 プレイヤーは普通、
運営を上回ろうと思ってプレイしない。
それはメタ(超越)的な視点すぎるし、
そんなこと思ってプレイしても面白くないからだ。
というわけで、
油断しきってプレイする。
2 人間という猿が、
どうやったら気持ちよくプレイして、
課金するのか。
それを考えるゲームをしている。
一般的にはPvEかPvPだ。
LOLは課金をするとプレイしにくくなる
課金したアカウントで
- トロール行為
- AFK
- 暴言
こういったことをする人はいない。
いるかもしれないが、
少数だろうし賢明じゃない。
この視点はかなり超越的で、
もはや運営と戦っている。
管理者と戦う場合は、PvAと呼べるかもしれない。
学者とか漫画の主人公みたいだ。
でも人と戦って勝とうとするなら、これくらいの視点じゃないと厳しい。
プロセス目標と成果目標
ここでもソシャゲに例えて説明しよう。
- プロセス目標=ゲームのやり方を覚えること
- 成果目標=高難度イベントや最新ガチャのキャラなど
1 最初はゲームシステムが全くわからないが、
1つずつ覚えていって、
最終的にたくさんのコンテンツになる。
何事もプロセス目標を重視するのがいい。
2 ゲーム開始5分から、
熟練のプレイヤーと対戦させてしまったら、
普通の人はすぐ辞めるだろう?
難しすぎるからだ。
ガチャを引くのは簡単で
- お金を払う
- リセマラする
これで最新キャラを引ける。
成果目標は、難易度が適切なら悪くはない。
成果目標の正体
- 他人から言われた課題
これが成果目標の正体だ。
というのも、人間は普通
- やり方(プロセス)は全くわからない
- しかし結果(成果)を得たい
とは思わないからだ。
よほど劣等感の強い人とか、
神経症の人じゃないと、
- やったこともないゲームで最強になりたい
- 絵を描いたことがないけど神絵師になりたい
とは本気で思わないからだ。
せいぜい「なれたらいいな」程度。「異世界転生したい」と同じ。
ルールも覚えてないのに試合に勝つ動きをさせられる
- 時間どおりにレーンに出れない
- ドレイクの名前を知らない
- アイテムも覚えてない
- ルーンの名前もわからない
- アタックムーブも知らない
- チャンピオンのスキルも知らない
- というかチャンピオンの名前を知らない
こんな人が試合に勝てるとは思えないだろう?
ソーシャルゲームの運営ならば、
「プレイしながら少しずつ覚えていけばいい」
きっとそういう。
「ソラカで後ろからヒールすると試合に勝てるので、そうしましょう」
とは言わないはずだ。
時間が経つほど弱い
「初心者を混ぜて試合に勝つには、
初心者にサポートをさせるのがいい」
つまり、
「ただ立たせておけ」
という作戦なのだけど、
勝つためなら間違ってはいない。
しかし
- サポートはファームしないので後半弱い
後半強いサポートは、
サポート界隈の話であって、
キャリーに比べたら文字通りゴミだ。
あなたはノーチラス、
30分以降に5対5の集団戦をするとしよう。
その場合は
- 良いタイミングでRを相手キャリーに撃つ
これしかやることがない。
もちろんそれが決まれば、
そのまま集団戦に勝てる可能性は高い。
しかし問題が1つ。
初心者がヴァンガードなんてできるわけがない
ヴァンガードとは、
- 敵にCCを決めるのが得意なタンク
のことだ。
反対に
- 味方を守るのが得意なタンク
をワーデンという。
敵にCCを決めるとは、
- 味方と敵の位置
- 味方と敵の強さ
- オブジェクトの時間
これらのことを体感的に知っていて、
さらに相手を上回らないといけない。
- 味方に指示されて撃つ
のでは話にならない。
LOLは試合が長いので、初心者はどうやって長い試合を楽しめるようにするかがポイントな気はする。
自己有能感
- 自分が有能・有用だと思える感情
これが自己有能感。
LOLのソロキューは、
基本的に親しみを感じない、
ムカつくチームメイトと一緒にプレイするゲームだ。
しかしそれでも
- 活躍すると嬉しい
不思議である。
- 理解のある彼くんはいても、理解のある彼女ちゃんはいない
この理由は、
自己有能感を得られないからだ。
- 弱い男性に対して世間は辛辣
この理由も、
自己有能感を得られるから。
初心者サポートの話に戻ろう。
面白くないポイント
- ルールもわからないうちに成果目標を課せられる
- 好きでもないゲームで30分も試合をしている自分
- 前進している感じがない
- ずっと人の指示を聞いているだけ
- 他のロールを知らないので、自分がなんの役に立ってるかわからない
LOLではノーマルゲームでも内部レートがあるので、
- 自分が強ければ、敵も強い
- 味方が強ければ、敵も強い
となる。
プロセス目標を持てれば良いのだけど、
そのレベルまでいけてないわけだ。
そのレベルならば、
プリペイドでサポートなんてやらされてない。
というわけで、
どういう状態になっているかというと
- 勝利という成果目標だけ課されている
- 勝利すると成果目標が高くなる
- 敗北すると成果目標が低くなる
- 結果ちょうど良いところに収まるが、ほとんど成長はない
まるで
「全く仕組みを理解してねえ、万年シルバーみてえじゃん?」
と私は書いてて思った。
MMOとかなら、
みんなでプレイするほど効率が良いのだけど、
LOLはMMOじゃないから仕方がない。
終わりに
- どうしたらやる気が出るのか?
このやる気を出す方法というのは、
- 自分
- 他人
両方にかかる。
身も蓋もないことを言うと、
人を励ました経験が全くない人は、
自分のやる気を出す方法もわからない。
覚える機会がなかったのだから。
色々書いたが簡単に言うと
- 初心者にサポートをやらせる人は悪気がないし、良いと思ってさせる
- 初心者がサポートをしても全然おもしろくない
どうやって初心者のやる気を出させるか?
のほうが重要だし建設的なのだけど、
記事が長くなったので、
この辺で筆を置きたい。
冒頭のソシャゲ
友人に勧められたのでインストール。
その後、最初の2時間は
苦痛を感じながらプレイした。
そしたら面白くなってきたので、
こういった仕組みは凄いなと思ったわけだ。
登場する美少女が、
Vtuberと違って中身がいないので、
デュルケームの自殺論を思い出す。
- 人との接触が人を疲弊させる
Vtuberのほうが陽属性。
しかしこういったゲーム、
一ヶ月くらいは凄く楽しいのに、
その後は義務になってしまう。