基本的に我々は、
身につけたいスキルや身につけたい習慣、
文化資本などは
- ある程度までは行くが、そこから先は全然上達しない
- スケールしていかない
- ある程度まですら行かないものも多い
となっている。
そこで私は気付いてしまった。
- 「単純に時間が足りないだけではないか?」
と。
今回はそういう話を書く。
順調にLoLが上達している人は、
- 俺のTFTがヘタクソすぎる件
みたいなタイトルだと思って読んで欲しい。
この記事はパッチ25.17の時に執筆されました。
あなたの可処分時間は?
可処分時間(Disposable time)とは、人が仕事、睡眠、家事、食事といった生活に必要な時間を差し引いた後に残る、自由な時間のことです。この時間は、趣味、娯楽、学習、休息など、自分の意思で自由に使えるのが特徴です。
「人生の3分の1は睡眠」
布団を売るときの言葉だ。
とりあえず乱暴に、
- 睡眠8時間、学校や仕事8時間、可処分時間8時間
としよう。
「食事が含まれるなら8時間は無理じゃないか?」など
突っ込みたくなるかもしれないが、
とりあえずこの記事では8時間とする。
再生産費用
マルクスの資本論によると、
給料とは労働の再生産費用であるそうだ。
その人が明日も元気に働けるように渡す費用なのだと。
同じアルバイトでも、
昼間より深夜のほうが高い理由でもある。
つまり
- 可処分時間が8時間あっても、大半は再生産のための回復時間になる
というわけだ。
昼間の仕事が激務であればあるほど、
回復にたくさんお金や時間がかかる。
再生産のための回復時間とは
昔テレビのドキュメンタリー番組で、
海外のオリンピック選手が
- 休日はずっとソファーに座ってハンバーガー食べながらテレビだけ見ている
と言っていたのを覚えている。
※ マイケル・フェルプスだったと思うが、選手名は覚えてない。
瞑想とかアクティブレスト(ウォーキングなど)とかではなく、
身も蓋もない時間の使い方が回復時間なわけだ。
練習は苦行(ハードワーク)である
高名なアンダース・エリクソンが言っていた。
- 練習が楽しいと思ってるようでは上達しない
- フロー状態ではトップレベルにはなれない
例えばLoLの場合だと、
そんなに必死にプレイしなくても、
プラチナ4ぐらいにはなれる。
しかしそれ以上になると、
必死に練習する必要が出てくる。
脳みそに負荷を与えないといけないので
100%の集中力を発揮する必要があるのだが、
疲れていては仕組み的に集中できない。
健常発達者が妙にコミュニケーション能力に優れているのは、人間関係に集中して生きているからだろう。
1日の流れ
一般的な人間の場合、
1日の流れは次のようになる。
- 起床
- 仕事や学校
- 可処分時間(回復)
- 可処分時間(練習や努力)
- 睡眠
昼間が大変なのであれば、
4も回復時間になるだろう。
フランツ・カフカは仕事が終わった後に寝て、その後執筆したそうだ。
しかし、昼間はそんなに長時間働いてなかったらしい。
私のTFT
- 可処分時間(回復)
- 可処分時間(練習や努力)
1 私のTFTは、
この時間になっている。
とても弱いし上達の兆しがない。
プラチナ4になれるかどうかくらいの腕前だ。
※ TFTのプラチナ4は、LoLでいうとシルバー4くらいだと思う。
2 LoLや執筆は、この時間になっている。
当然あまり面白くないのだが、
慣れているので苦痛には感じない。
次のうち削られやすいのは?
さきほどのリストから、
起床を抜いたものを貼る。
- 仕事や学校
- 可処分時間(回復)
- 可処分時間(練習や努力)
- 睡眠
ゲームにハマりすぎて1を削る人もいるが、
大抵は3か4が削られる。
我々は
「生き延びるためには……、強くなる必要があった……」
みたいな漫画の主人公じゃないので、
基本的には3がガリガリ削られていく。
そう決めつけて構わない。
可処分時間(練習や努力)を増やすには?
リストから考えると、
次の3つの時間を減らすことになる。
- 仕事や学校
- 可処分時間(回復)
- 睡眠
仕組み的に3を減らすと集中できないので、
練習や努力もできない。
なので1か2を減らすしかない。
今回は2を減らす方法を考えてみよう。
可処分時間(回復)を減らすには?
おそらく
- ある程度の可処分時間(回復)は必要
- 可処分時間(回復)を取りすぎている可能性が高い
こういう仕組みになっているはずだ。
戦前の日本では、
「無職」と言えば金持ちだと思われたらしい。
働いてなければ生きていけなかったからである。
しかし今では食べ過ぎで亡くなる人のほうが多い。
また、以前どこかで
- 「可処分時間が2〜5時間の範囲が最も幸福度が高い」
と聞いたことがある。
再生産のために回復だけしてても、人間は全然元気にならない。
これは誰でも体感したことがあるはずだ。
可処分時間(回復)ダイエット
ダイエットの基本は記録すること。
- 記録しない場合は、食べすぎてしまう
- 記録する場合は、調整できるようになる
1 人間は何故かこういった性質がある。
2 ManicTimeなどスクリーンタイム監視ツールなどを入れると、
後で見返しやすくなるだろう。
1日に何時間、可処分時間(回復)が必要かは全然わからない
1日の必要なカロリー量は
- 基礎代謝量(BMR:Basal Metabolic Rate)
- 身体活動レベル(PAL:Physical Activity Level)
の2つをかけ合わせると、
おおよその目安がわかる。
しかし精神力的な消耗は、
人によって大きく違うはずだ。
- 身体や脳みその丈夫さ
- 仕事や学校などの負担
- どれくらいスケーリングしたいか(練習や努力の強度)
それに加えて、
可処分時間(回復)自体が
- 少し足りないほうがいいのか、少し余裕があるほうがいいのか
すらわからない。
スケーリング
自分が大きくなったように感じられると嬉しく、
小さくなったように感じると悲しい。
それが一般的な人間である。
LoLというか大半のゲームでは、
スケーリングの概念は大事であり、
LoLに至っては
ほぼそれしかないと考えても言い過ぎではない。
- どうして最初にドランシリーズを買うのか?
- どうして最初に完成させるアイテムは武器なのか?
1 クインでマルファイト相手にロングソードスタートすると、
そのままボコボコにされて試合が終わる。
ロングソードのほうがスケーリングは高いが、
その前にレーンで戦えないと育たない。
2 理想的な最終ビルドがあるとした場合、
防具から買うよりも武器から買うほうがファームが速いからだ。
ニューアース的にはこういったものをエゴと言って、
あまり良くないものみたいに扱われる。
しかしランクで同じようにすれば、
アカウント停止されるまであるだろう。
あまり難しいことは考えず、
ただ数字を増やしていくゲームみたいに考えれば、
結構楽しめるのかもしれない。
終わりに
- スキルや習慣の上達には壁がある: 多くのスキルや習慣は、ある程度のレベルまでは到達するものの、そこから先は伸び悩み、スケールしなくなります。
- 時間不足が上達の妨げである可能性: 著者は、その原因が単純に「時間が足りない」ことにあるという仮説を立てています。
- 可処分時間の概念: 可処分時間とは、仕事や睡眠など、生活に必要な時間を除いた自由な時間のことです。
- 再生産費用としての回復時間: マルクスの資本論の考えを引用し、給料が労働の再生産費用であるように、可処分時間の大部分は、翌日の労働に備えるための「回復時間」になると述べています。
- 激務ほど回復時間が必要: 昼間の仕事が肉体的・精神的に激しいほど、回復のためにより多くの時間とお金が必要になります。
- 練習は集中力を要する苦行である: アンダース・エリクソンの言葉を引用し、本当の上達には、脳に負荷をかけるハードワークが必要であり、疲れている状態ではそれができないと説明しています。
- 「練習時間」は削られやすい: 日常の時間の使い方において、「仕事」「回復」「練習」「睡眠」の中で、自己成長のための「練習や努力の時間」が最も削られやすい部分であると結論付けています。
- 回復時間の効率化の必要性: 練習時間を増やすためには、「仕事」や「睡眠」を減らすのは非効率的であり、「回復時間」を減らすことが現実的な選択肢だと提唱しています。
- 回復時間の取りすぎの可能性: 著者は、現代人は食事と同じように、回復時間を必要以上に多く取りすぎている可能性があると指摘しています。
- スケーリングの重要性: ゲーム(LoL)の概念を例に挙げ、成長(スケーリング)を実感することは、人間にとって重要な喜びであると述べています。そして、現実世界においても、効率的な時間の使い方によって成長を促すことの重要性を示唆しています。
この記事を通して、私たちがスキルや習慣を身につける上で直面する「壁」が、実は単純な「時間不足」ではなく、「質の高い時間」の不足にあるのかもしれない、ということをお伝えしたかったのです。
可処分時間という限られた資源を、いかに「回復」「消費」「練習」にバランス良く配分するか。これは、人生というゲームにおける重要な戦略の一つです。あなたの成長は、決して特別な才能や環境だけで決まるものではありません。日々の時間を意識的にコントロールすることで、少しずつ前に進んでいくことができます。
この記事が、あなたの時間と向き合い、自分なりの最適な「スケーリング」を見つけるきっかけになれば嬉しいです。
LoLだとプラチナ4ぐらいでも、
かなり効率的に動くというか
- 「効率的に動くことが大事である」という考えが身に染み付いている
ように見える。
逆に普段の私生活だと、
効率効率言う人は少ないだろう。
人生はゲームのルールが複雑すぎるせいか、
自由時間を与えられても、
何をしたら良いのかわからないためだと思われる。
少なくとも私はわからない。
とりあえず
- 上達したいゲームを回復時間としてプレイしていたら、上達なんかするわけがない
という、ごく当たり前の話を書いた。
それではこの辺で筆を置くことにする。
まずは30日連続で1日の回復時間を図ってみることにしたい。