最近実装された「メイヘム」というゲームモードがある。
かなり面白いモードで
「今まで実装されたゲームモードで最も面白い」
という呼び声が高い。
ARAMとアリーナを合わせたような感じで、
ARAMといえばマークスマンだ。
周りの賑やかしが
まともなビルドとプレイなら、
あとはマークスマンの腕前で勝敗が決まる。
そこで「剣を構えよ」というプリズムオーグメントを取った場合、
意外と何をビルドすればいいか迷う。
※ 効果はHP・AD・AS・ライフスティール・移動速度がそれぞれ30~20%上がる。
「いつも通りのビルドで勝てるじゃないか」
という気がしないでもないが、
とりあえず自分の課題は
- メレーとレンジドで性能が違う武器がパッと出てこない
ことらしい。
ARAMにおけるビルドは、
チャンピオンXを基点として、
プランA・B・Cのように
複数の分岐シナリオへと派生する構造をとる。
例えばルブランならば
- APビルド(APダメージがチームに無い時)
- ADビルド(マークスマンがチームにいない時)
- 心の鋼ビルド(マークスマンもAPもチームにいる時)
という感じだ。
他にもヴァルスの場合は
- APビルド(WにとんでもないHP割合ダメージがある)
- ADビルド(アーティラリー)
- ヒュブリス(AD)からのASビルド(アーティラリーは最後弱いので)
なのでメイヘムの場合も、
メレー・レンジドアイテムではなく
- プランA 通常時
- プランB「剣を構えよ」
と覚えるのが良いかもしれないが、
プリズムは必ずしも初手に来るわけじゃない。
なので、やはりアイテムごとに覚えてみることにしよう。
ちなみにヒュブリスはARAMだと
- メレーはいつも通り
- ARAMだとスタックが2ではなく1しか溜まらない
となるので、
これもタイプによって効果が違うわけだ。
まず基本的なARAMの文脈から書こう。
この記事はパッチ25.23の時に執筆されました。
ARAMおよびメイヘムの基本的な文脈から
- 最も主流なのは心の鋼ビルド
- マークスマンが最強
- 序盤はアーティラリーが強い
- アサシンは上手な人しか活躍できない
1 フィズやルブランなどはバランス調整のために、
火力と耐久に超補正が付いている。
与えるダメージ110%、受けるダメージ90%などだ。
ただし与えるダメージ10%よりも、
受けるダメージの10%のほうが効果が遥かに強い。
相手が5人いるのもあるが、
「マークスマンじゃないから」
という理由が最も大きい。
クインやアクシャンは、
ほぼ常にマークスマンビルドだからだ。
※ 心の鋼に対抗するために、大体AS(ルインドキング)ビルド。
とりあえず、
色んなチャンピオンが心の鋼をスタックさせまくるというか、
心の鋼をスタックさせに来ているのがARAMである。
サイオンと同じように、
敵に殴られるのが気持ちいいわけだ。
2 チームで1番上手な人が、
マークスマンがどうかで勝敗が決まる。
ランクじゃないので怒る人はいないが、
マークスマンが右クリック野郎だと、
その時点でゲームが終わるし、
非常に目立つ。
ボットがメインロールの人は、
マスター未満なのであればARAMをするべきだろう。
3 メイヘムならまだしも、
普通のARAMで対抗する手段はない。
ただ中盤はボコボコにされることが多い。
心の鋼ビルドには弱く、
まともなマークスマンはMRも高い。
4 基本的に弱いので、
あまりピックしないで欲しい枠だ。
ただヒュブリスがあるので、
100スタックくらいさせるとキャリー枠になれる。
タロン、カ=ジックス、カタリナ辺りは、
マーク(雪玉)の後、
相手が移動スキルを使った後に飛びつけばいいので、
比較的簡単だ。
「タロンとかカタリナだったら毎回活躍できる」
という人は多いだろう。
しかしアカリやゼドはマークがコンボに絡み、
ARAMならではの動きが増える。
なので普段よりずっと難しい。
マークスマンとアサシンが頑張って、他は遊んでるだけ。
それが一般的なARAMの試合である。
大まかなビルドパターンは大体決まっており、上手なプレイヤー(プリメイドに限らない)と何度も一緒にプレイすれば自然と覚えるはずだ。
メレーとレンジドで効果の違う武器
ARAMの主力として使われる可能性のあるもの
特にヒュブリスとルインドキングブレードは、
ほぼ全ての試合で見ることになる。
- ヒュブリス
- ルインドキングブレード
- サンダードスカイ
- ムラマナとフィンブルウィンター
- 全てのティアマット系
- 赤月の刃
- アイスボーンガントレット
- 毒蛇の牙
1 サモナーズリフトでは効果は同じ。
ARAMだけレンジドだとスタックが1ずつ増加する。
ARAM独自の仕様なので、
剣を構える時に忘れやすい。
2 メレーだと9%、レンジドだと6%。
メレーのほうが強いのだが、
メレーで買う機会が少ないので、
剣を構える時に忘れやすい。
3 固定値回復のところがレンジドだと半分になる。
%回復は変わらない。
ARAMだと補正が入ってて少し弱くなってるが、
それでもよく買われる。
4 ムラマナはスキル時のダメージ。
フィンブルウィンターはレンジドだと、
スローでシールドが付かない。
5 AAのスプラッシュダメージが半分くらいになる。
6 ダメージもシールドもレンジドだと半分になるので、
レンジドだと使い物にならない。
7 スローの範囲がレンジドだと半分になる。
8 メレーだと50%、レンジドだと35%シールドを減らす。
効果が高いが、
買ってくれる人は少ない。
その他のメレーとレンジドで性能が違う武器
- デスダンス
- オポチュニティー
- ハルブレイカー
- イモータルシールドボウ
- マルモティウスの胃袋
- クラーケンスレイヤー
- ボルテイクサイクロソード
- 先人の道標
1 メレーで30%、レンジドで10%。
2 メレーで脅威11、レンジドで脅威6。
1.5秒のエキサイティング効果はそこまで弱く無いし、
むしろARAMだと強そうに見えるが、
ARAMだと装備が揃うのが速いせいか買われない。
3 ダメージはメレーとレンジドで1.5倍くらい、
乗船部隊は2倍違う。
一人くらい持ってると良いんじゃないかと思うが、
心の鋼とルインドキングブレード対決の関係で、
タンクビルドだと買う余裕がない。
4~6 「そういえば違うな」
くらいの効果。
レンジドが100%だとすると、
メレーは125%くらいの効果だ。
スキルヘイスト重視のファイターがマルモティウスを買うくらいで、
ヤスオやヨネじゃないとメレーで買う機会自体が少ない。
7 スロー効果が違う。
キャッチが重要じゃないARAMの場合、
エーテル武器持っててもそこまで強くない。
チーム戦じゃないと、
1秒重たいスローがあっても活かしにくい。
8 メレーだとチャージAAにスローが付く。
ARAMだと普通買わない。
ソラリのロケットや騎士の近いのほうが重要だからだ。
サモナーズリフトと違って、クラーケンスレイヤーはレンジドでも全然買わない。
意外と変わらないもの
見てて驚いたものを書く
- ステラックの籠手
- 覇王のブラッドメイル
- デッドマンプレート
- ウィッツエンド
1 実際にはレンジドはジンやアーゴットじゃない限り、
基礎ADが低いので性能に差はある。
2 心の鋼と同じで、
何故か性能が変わらない。
3 昔は変わった気がするが、
今は変わらない。
4 ARAMのASビルドの主力。
ルインドキングブレードと双璧をなすアイテムだ。
ARAMではリカーブボウ2本スタートもできるので、
初手で買うケースも多い。
これがないとメイジのコンボ一発で倒されるし、
心の鋼チャンピオンにCCを受けた時、
すぐに殴り返せない。
ソーンメイルやアーティラリーのダメージも軽減するなど、
とにかく異常な活躍を見せる。
あとツールチップには書いてないが、
追加の魔法ダメージにはライフスティールが乗る。
サモナーズリフトだと、オンヒットビルドのマークスマンは頼りないイメージがあるが、ARAMではオンヒットが主流だ(心の鋼があるので当たり前ではある)。
かなり硬いので、プリメイドで一気にCCを入れて倒すとかしないと倒すのが難しい。
「剣を構えて」を取らないほうがいいマークスマン
「剣を構えて」は「ぐるぐるハンマー」や「二刀流」と同じで、
とりあえずあったら取る枠である。
ただ取って失敗した、
あるいは人が取ったのを見て失敗したと思った、
というチャンピオンを書く。
- トゥイッチ
- クイン
1 サイラスのトゥイッチRが弱いのは有名だ。
トゥイッチも同じように、
一応Rでレンジドが300上がるが、
剣を構えず850レンジドハリケーンのほうが圧倒的に強い。
2 Eの跳ね返りが550なので、
当然Eを使うと殴れなくなる。
他にもいると思うが、明らかに弱かったのはこの2人だ。
終わりに
- 1. ビルド構築の構造化
- ARAMにおけるビルドは固定的な正解があるわけではなく、チャンピオンという変数を基点とし、味方や敵の構成に応じて「プランA・B・C」のように分岐するシナリオとして捉える必要があります。
- 2. 環境メタの理解
- 現在のARAM環境は、耐久力を無限に高める「心の鋼」ビルドと、それを処理できるマークスマンのプレイヤースキルが勝敗を決定づける主要因となっています。
- 3. 「剣を構えよ」における課題
- メイヘムモードで「剣を構えよ(メレー化)」を選択した際、多くのプレイヤーは「メレーとレンジドで性能が変化するアイテム」を正確に把握していないため、ビルド選択に迷いが生じます。
- 4. 主力アイテムの性能差(デバフ)
- 「ヒュブリス」や「ルインドキングブレード」は必須級のアイテムですが、レンジド状態ではスタック増加量やダメージ%が低下するという仕様上の不利が存在します。
- 5. 耐久・回復アイテムの非効率性
- 「サンダードスカイ」の回復量や、「赤月の刃」「フィンブルウィンター」は、レンジドの場合に効果が減少するため、採用には慎重な判断が求められます。
- 6. 性能が変化しない有効なアイテム
- 「ウィッツエンド」や「覇王のブラッドメイル」は、イメージと違ってメレー・レンジド間で性能差が生じません。
- 7. オンヒットビルドの優位性
- 「心の鋼」による高HP環境に対抗するため、一般的なクリティカルビルドよりも、ルインドキングブレードやウィッツエンドを主軸としたオンヒット(攻撃時効果)ビルドが合理的です。
- 8. アサシンの生存戦略
- アサシンは一般的に扱いが難しいですが、キルに関与して「ヒュブリス」のスタックを大量に確保できれば、キャリーとして機能する例外的なケースが存在します。
- 9. 特定チャンピオンのアンチシナジー
- トゥイッチ(Rの射程増加)やクイン(Eの距離確保)など、自身のスキルセットが長射程を前提としている場合、「剣を構えよ」を取得すると著しく弱体化します。
- 10. 知識による最適化
- メイヘムモードで勝利するためには、感覚的にビルドを組むのではなく、「どのアイテムがメレー化の恩恵を最大化できるか」という知識ベースの論理的な選択が不可欠です。
ARAM、特にメイヘムのようなお祭りモードでは、つい「面白そうだから」という理由だけでプリズムオーグメントを選んでしまいがちだ。
もちろん楽しむことが第一だが、せっかく剣を構えたのに「なんか弱いな」と思いながら負けるのは面白くない。今回紹介したアイテムごとの仕様差は、普段のサモナーズリフトでは意識しない部分だけに、知っているだけで大きなアドバンテージになる。
次に「剣を構えよ」が出たときは、ぜひプランB(メレー用ビルド)の引き出しを開けて、マークスマンでありながらファイターのように暴れ回ってみてほしい。
ヒュブリスはメレーのADアサシンならば、
必ず初手に買う武器だ。
※ 鋼ビルドじゃなければ。
ADと言ったが、
カタリナやアカリでも強い。
レンジドのヒュブリスは意見が分かれるところで、
- ユンタルワイルドアローよりは強い
- クリティカルなら買う必要はない
- オンヒットならば買う必要がない
- どちらの場合も買ったほうがいい
など色々だ。
メイヘムの場合は
- アップグレードオーグメントがなければ、初手にヒュブリスを買う
- あるいはオンヒットなら、初手にルインドキングブレードを買う
みたいにしておけば、
途中で「剣を構えて」を取った時に
自然と対応できるし、
かなり上手なプレイヤーであってもベストエフォートに近い。
やはりある程度は、
いつものビルドで自然に勝てるようだ。
もう少しピシっとしたビルドを組む場合、
とりあえず初手「剣を構えて」固定で考えて、
チャンピオンごとに組んでいくことになるだろう。
実際の手順
- マークスマンで初手ヒュブリスを買う
- 最初、あるいは途中で「剣を構えよ」が来る
- ヒュブリスのスタックが2倍になる
こんな感じだ。