コーチングをしてて気づいたのだけど、
「LOLを通して自信をつけたい」
という人の共通点は、
- 10代である
という点だ。
こういったことを
エンパワーメントという。
エンパワーメント(empowerment)とは、もともと「力を与えること」を意味する英語の動詞「empower」の名詞形です。ビジネスの分野では、「権限委譲」「自律性促進」「能力開花」などの意味で使われます。
エンパワーメントの目的は、組織を構成する一人ひとりが本来持っている力を発揮し、自らの意思決定により自発的に行動できるようにすることです。そのためには、以下の3つの要素が重要です。
- 権限委譲:従業員に意思決定や行動の裁量を与えること
- 情報共有:従業員に必要な情報を適切に提供すること
- 支援:従業員の成長や能力開発を支援すること
エンパワーメントを実現することで、従業員のモチベーションや仕事への満足度が高まり、組織のパフォーマンス向上につながることが期待できます。
Bardに聞いたけど、わかりにくい
簡単に言えば
- エンパワーメント=自信をつける
ということだ。
数年前までそんなこと言う人はいなかった。
今回はその話をする。
この記事はパッチ13.22の時に執筆されました。
何かを通して自信をつける
発想としては悪くないだろう。
むしろ正解に近い。
- 特定の分野へ高い能力があれば、自信や心理的安全性が身につく
からだ。
優しい言葉や励ましで自信がつくならば、
毎日鏡に向かって1時間励ませばいいだけ。
しかし
- そんな自己啓発方法は聞かない
- 知的には見えないし、狂人の類に近い
- 女性なら1時間鏡見たりする人が珍しくない
というわけで
- 何か得意なことを作って、自信をつける
この方法は真っ当である。
しかしLOLではオススメできない。
私に30万円払えば、毎月10万円稼げるようにします!! というアレ
インターネットには、
「30万円払えば、毎月10万円稼げるようにします」
みたいなものがある。
アレは詐欺ではなくって、
コーチ側は大真面目かつ真剣に取り組んでいるそうだ。
しかし
- 一般人をインターネットで毎月10万円稼がせるようにする
だなんて、
人間の能力の限界を越えている。
つまり
- 相手に素養がなければ、コーチがどんなに頑張ろうが能力高かろうが無理
なのは、誰でも予想できるだろう。
「だから辞めた」
という話を、
私は聞いたことがある。
LOLは誰でもある程度は上手になる
ダイヤモンド4くらいまでなら、
教えていれば到達する。
※ 1人だけ視覚に障害のある人がいて、彼は無理だった。
強さは相対的なものなので、
本格的にプレイしてない素人に勝つだけなら、
別に難度が高くないからだ。
最も楽な要素は、ゲームを継続させるのは難しくないってことだ。
ウォークオンとスカラシップ
- ウォークオン=一般学生のこと
- スカラシップ=奨学生や特待生のこと
ネットで月10万稼ぐとか、
ホロライブの配信者採用などは、
スカラシップ的じゃないと無理だ。
ああいうのは最初から、
出来る見込みが高いヤツを採用する必要がある。
エメラルドをダイヤモンドにするのが最も簡単で、3時間教えれば大体ダイヤモンドになる。
なのでエメラルドはスカラシップレベルなのだろう。
LOLで自信をつけるならスカラシップ的な人じゃないと難しい
LOLは私のコーチングを受ければ、
甚大な障害(借金が300万あるとか)がない限り、
誰でもダイヤモンド4にはなれる。
しかし強さは相対的なものなので、
上手なプレイヤーに勝つのは、
素養がないと無理だ。
「試合後に味方に名誉も送らないようなヤツが、
クソみたいな味方抱えて『ヤレヤレ……』って言いながら
ペンタキル取るヤツに勝てるわけないよ」
みたいなことを私は言う。
私生活も仕事も、できない人間のカバーが大半であると、養老孟司が言っていた。
LOLのソロキューと同じだなと思った。
どうして得意なことがないのか?
私はコーチング中に
「君は好きなことや得意なことはある? 嫌なら答えなくてもいいよ」
という失礼な質問をする。
※ こんな質問を日常生活でしてはいけない。
すると相手は意外にも
「ない」
と正直に答えることが多い。
今の10代の人は、ゲームが上手だとお金や評判が得られると思っている
20代中盤くらいになれば、
そういった発想がなくなる。
あったけど大人になったから薄くなっただけ、
なのかもしれない。
にも書いてあるが、
昔はプロゲーマーなんて選択肢はなかった。
教師の友人が言うには、
今の子供達は
- プロゲーマー
- 配信者
- Youtuber
になりたい人が多いというか、
そういう選択肢が一般的になったそうだ。
確かに2023年現在に上の選択肢を見れば、
アイドルより、ずっと魅力的だし現実的に見える。
しかしそう考えれば、
LOLは娯楽じゃなくなるだろう。
つまり
- プレイしている自分は裕福(ポジティブな状態)である
みたいに思えないわけだ。
自分自身のことを、「無給でゲームしているバカ」と思っていても、おかしくはない。
いちいち理由をつけて何かをすると、得意なことがなくなる
昔の配信者は
- ニコニコ動画で自分でお金を払って配信していた
そうだ。
こういうのをポジティブ心理学でいうと、
- 自己目的的
という。
こういった人物に対して、
お金を得るために配信者として人気を得ようという行為は
- 外目的的
という。
誰でも予想できるだろうけど、
外目的的な人が自己目的的な人に勝つには、
特別に優れている必要がある。
エンパワーメントとしてのLOL
- LOLを通して◯◯を得たい
- LOLをしたい
1が2より優れたプレイヤーになるのは難しい。
こんなことは中学生でもわかる。
もちろん「他人を見た場合は」となるけれど。
LOLを通して何かを得たいという動機では、
ダイヤモンド4が関の山だ。
何かをする時に理由をつけると、すべて外目的的になる
どうなるかパターンを書くと
- 自己目的的な人には歯が立たない
- 全くプレイしてない人には勝てる
ダイエットや筋力トレーニングだと、
やろうと思うだけで立派なので、
外目的的でも実行すれば褒められる。
ゲームはそうじゃないので、
自己目的的じゃなければしないほうがいい。
しかし近年の若者は
- プロゲーマー
- 配信者
- Youtuber
みたいな選択肢が見えているので、
自己目的的にプレイはしにくい。
- 自分はお金も評判も得ないでLOLしている
- でも世の中には、両方得ながらLOLしている人がいる
こんなことを考えながらプレイしていれば、
楽しむのは難しい。
私もその気持ちは非常にわかる。
次は、最初は自己目的的にプレイを始める話をする。
ソーシャルゲームに例えてみよう。
崩壊スターレイル
あなたは崩壊スターレイルを配信して、
お金を稼ごうとは思わないことにする。
流れは次にようになるだろう。
- 面白そうだから少しやってみようとプレイする
- 報酬やキャラクターの性能を気にしだす
- たくさん課金をする
1 熱意などはないけれど、
一応自己目的的にプレイするわけだ。
2 プレイしていなければ感じられる価値は0だ。
なのでプレイをしてルールなどを覚えてくると、
今度は外目的的になっていくわけだ。
3 初日から15万課金する人は、
心に病のある人だろう。
ただゲームにハマった後に、
たくさん課金する人は数%いる。
とりあえず最初は自己目的的から入るのが普通、
という話である。
最初から外目的的にゲームする人は少数派だ。
外目的的から入る場合、
勝利の女神:NIKKEのキャラクターに興奮して始めるとか、
そういう動機しか考えられない。
無課金の賑やかしと課金プレイヤーのおかげで、サービスが成り立っている。
終わりに
- 特定の分野へ高い能力があれば、自信や心理的安全性が身につく
- LOLを通して何かを得たいと思えば、プレイが苦行になる
- 実際のLOLは娯楽である
- あらゆる活動は自己目的的であることが望ましい
- 何かする時にいちいち理由をつけると、全ての活動が外目的的になる
現代の10代は、
- 対戦ゲームは全てプロゲーマーや配信者になるための下積み
に感じるのかもしれない。
昔はレートが高ければ、
あるいは強ければ、
コミュニティで自分が偉いと感じられた。
今はプロゲーマーとか人気配信者とか、
とにかく評判がなければ、
自分が偉いと感じられないだろう。
人間は
- 自分より優れている人と自分を比べるのは苦痛
- 自分より劣った人と自分を比べるのは報酬
だと感じる。
なのでゲームを楽しむという行為自体が、
10年前に比べると難度が高いかもしれない。
おまけ
LOLを娯楽だと感じられていないので、
- LOLを頑張りたい
- LOLを通して自信をつけたい
と言うのだなと、
2日連続10代の人の話を聞いていて知った。
今日で3日連続である。
ちなみに
- 自己目的的(オートテリック)
- 外目的的(エクソテリック)
とは1のほうが望ましいだけで、
実際は混ざり合っている。