ある物事を上達させるには
- どういった傾向や行為が好まれるのか?
- プレイヤーに求められる性向は何か?
を知らなくてはいけない。
これさえわかれば上達は時間の問題だし、
あとはどれくらいやるかどうかとなる。
コーチング理論にはインナーゲームとか色々あるのだけど、
その1つに文化的ゲームという概念がある。
※ 文化的ゲームは実際は社会学の話。
「趣味の良さという掛け金を獲得すべく動いている」
という概念で、
LOLの場合
- LOL内での趣味の良さ
を得る行動がわかれば勝てる仕組みだ。
そこで我々が思うのは、
「どうやったらLOL内での趣味の良い行動がわかるんですか?」
だろう。
次の漫画を見れば、
なんとなくわかるかもしれない。
あなたは上の漫画を全部読んだことにする。
では始めよう。
この記事はパッチ14.6の時に執筆されました。
登場人物を書く時、必ず何かを意図して書く
こうやって文章を書いていると、
他の人から
「自分は小説を書いたことがある」
と言われることが多い。
※ 全然そんな趣味がありそうに見えない普通の人から。
物語を書くとか、
順を追って説明するとか、
共通する部分が多いからだろう。
ただ小説や漫画は、
キャラクターを描く必要がある。
コップや皿には役割があって、
なんの役割もないものを人間はあまり創造しない。
「神が人を創ったと考えると、人を創るには理由があるはずなので、人生に意味はあると思う」
みたいな宗教的価値観と似ている。
ビッグエイト
初対面の人に対して気にするのは、
次の8つだと、
橘玲は言っている。
スピリチュアルズ 「わたし」の謎 (幻冬舎文庫) Kindle版
- 明るいか暗いか(外向的/内向的)
- 精神的に安定しているか、神経質か(楽観的/悲観的)
- みんなといっしょにやっていけるか、自分勝手か(同調性)
- 相手に共感できるか、冷淡か(共感力)
- 信頼できるか、あてにならないか(堅実生)
- 面白いか、つまらないか(経験への開放性)
- 賢いか、そうでないか(知能)
- 魅力的か、そうでないか(外見)
見ておけば今回の話を理解しやすいと考えたので、
とりあえず貼ってみた。
こういうものはゲームのステータスやパラメーターと同じらしい。
藤井は卓越化されているキャラクター
周りの同級生よりも、
あらゆることが優れているキャラクターとして描写されている。
”お助けキャラ”というポジションだ。
わかりやすくカッコいいキャラクターで、
グレンラガンのカミナ、
オナマスの長岡(アフロ、ブロリー)を彷彿とさせるカッコよさがある。
リーダーは先に話しかける人
初登場シーンでは、
先に藤井が主人公に話しかけている。
上はリーダーやキャラクターについて書いた記事。
見た目
藤井は外見も優れているように描かれている。
外見は重要で、
何を好むのか、
努力できるかどうか、
どういった生活習慣なのかを匂わせているわけだ。
実際に卓越化を目指してみよう
我々は既に目指しているらしいが、
記事が終わるまで目指すことにする。
まあ一般に、世の中でりこうな人というか、りこうそうな人に見えるためには、まず「コトバの能力」がないとダメだとは思うでしょう。うまくしゃべれる、ってことですね。とはいえ、このものさしは完壁なように見えますが、ほかのものさしを持ってくれば、またちがう見方もできるんです。あとでくわしく話します。
養老 孟司. バカのものさし (扶桑社BOOKS文庫) (pp.13-14). 株式会社 扶桑社. Kindle 版.
わかりやすいのは、
コミュニケーション能力という話だ。
環境が悪いから発揮できないとか、
あるいは最初から持ち合わせてない人も珍しくない。
大体ダメなパターンは決まっていて
- 視点が退屈な人
- いちいち反応してうろたえる人
こんな感じだ。
LOL風に考えてみよう。
養老孟司は、運動が大事と いつも言っている。
1 視点が退屈な人
敵を見る時の視点になる。
- Aというイベントが起きて、自分は相手がBという反応をすると思った
コレが毎回予想通りな敵は対処が容易だ。
対戦ゲームなんだから、
当たり前である。
反対に味方同士の場合は
- Aというイベントが起きて、Bという反応を期待する
となる。
LOLに慣れてない人だと、
味方の活躍を過度に期待してしまう。
LOLに慣れている人だと
- あいつらにできるのは時間を稼ぐことだけ
くらいに落ち着いていく。
10分で7キル取るのは難しいけれど、
10分で7デスしないなら簡単だからだ。
敵でも味方でも、「相手の予想を少しだけ上回る」みたいな動きをするのが有効なわけだ。
2 いちいち反応してうろたえる人
実家が太くって、
身長2メートル体重100キロある大男ならば、
大半の出来事に対して うろたえないだろう。
女性向け漫画に出てくる冷血侯爵は、
このパターンである
なのでコレは本人の環境、
つまり運であるように思える。
しかし実際はそうじゃない。
- レートの上下を気にする人
- レートの上下を気にしない人
上手そうに見えるのは、
どちらだろうか?
あなたは2だと思ったはずだ。
ノンデリカシーな表現をすれば
- 貧しいヤツほど余裕がない
と予測する。
人間は自分のことは何もわからなくても、
他人に対しては敏感なので、
これぐらいなら誰でも簡単に見抜く。
なので
- いちいち動揺しない
- 心理的に傷付いても、その場では痩せ我慢する
これが卓越した貴族的振る舞いになるだろう。
こういった行為がコミュニケーションであり、闘争であり、LOLなのだけど、大半の人は嫌がると思う。
楽しめればいいのだけど、そうではない場合コンテンツとして重たすぎる。
知能が高い人とは、知能が高いフリを続けられる人のこと
知能が高い人とは、
実際に知能が高い人ではなく、
知能が高そうに見える人のことを指す場合が多い。
外見に例えるとわかりやすい。
- 外見が良い人は、外見が良いフリをしている
日本語ではフリや演技は、
意図的な行為を意味する言葉である。
ほぼ努力と似たような意味だ。
つまり外見が良いフリとは、
身体を鍛えたり、
化粧やファッションに気を使うという意味になる。
冒頭の漫画は、
明らかにそういったテーマの漫画だ。
インターネットで知り合った人は、実際に家に遊びに来ることが多いので、気を付けよう!!
身体的必然
私はLOLは上手だけど、
TFTはドヘタクソだ。
理由は簡単で
- LOLはゲーム内で求められることと、自分のしたいことが一致している
- TFTはゲーム内で求められることと、自分のしたいことが一致していない
1 求められていることもわかるし、自分のしたいこともできる。
2 求められていることがわからないし、自分のしたいこともできない。
段階的には次のようになる。
- 求められていることを知る
- 求められていることを、できるようにする
- 求められていることと、自分の欲求を一致させる
1は慣れ、2は訓練、3も訓練。
TFTは100時間以上プレイしたのに、
いまだに0のレベルだ。
LOLは3である。
芸術(趣味)は相手に1つの生き方を押し付けるもの
例えばこの記事では
「会話の最中に、いちいち反応して動揺するようなヤツは、よほど社会資本が低いんだろう」
みたいなことが書かれている。
人とのコミュニケーションについて考えたことがない人、
つまり義務的に人と会話をしている人は、
傷ついたのではないかと思う。
LOLの場合だと珍しくなく
「こんなヤツはクソだ」
みたいな展開で進められていくし、
あなたも普段そのように友人と会話しているだろう。
「アレが良くって、コレが悪い」
という会話は、
なかなかデリケートだ。
終わりに
- 人間は趣味の良さという掛け金を獲得すべく動いている
- LOLは卓越化させていくもの
- コミュニケーションも卓越化させていくもの
- 知能が高い人とは、知能が高いフリを続けられる人のこと
- 趣味は相手に1つの生き方を押し付けるもの
高校生の時にモテたいと思って、
コミュニケーションを卓越化させようとしたことがあった。
「人生でアレほど努力することは、もうないだろう」
というほど努力したのだけど、
長くは続かなかった。
次の引用は夏目漱石が芥川龍之介にあてた手紙である。
「牛になる事はどうしても必要です。吾々はとかく馬になりたがるが、牛には中々なり切れないです。僕のような老猾なものでも、只今牛と馬とつがって孕める事ある相の子位な程度のものです。 あせっては不可せん。頭を悪くしては不可ません。根気づくでお出でなさい。世の中は根気の前に頭を下げる事を知っていますが、火花の前には一瞬の記憶しか与えて呉れません。うんうん死ぬ迄押すのです。それ丈です。決して相手を拵らえてそれを押しちゃ不可ません。相手はいくらでも後から後からと出て来ます。そうして吾々を悩ませます。牛は超然として押して行くのです。何を押すかと聞くなら申します。人間を押すのです。文士を押すのではありません」
花村太郎. 知的トレーニングの技術〔完全独習版〕 (ちくま学芸文庫) (pp.44-45). 筑摩書房. Kindle 版.
コミュニケーション能力を卓越化させようとした動機は、
人から良く思われたかったのだろう。
しかしその努力は
- 人から良く思われないとダメだ
という信念を強化しただけだった。
そういうわけで、
牛になれなかった。
LOLはプレイしている時点で周りからダメだと思われるのだから、その点は優れている。