考察記事

無知は怠惰の結果ではなく、勤勉の結果【抑圧】

人間は自由に思考しているつもりでも、
実はそうではないという話をします。

ジークムント・フロイトの抑圧から説明しましょう。

フロイトは心理学者として有名ですが、
社会学の本にもフロイトが出てくるので、
結構詳しかったりします。

ある心的過程を意識することが苦痛なので、それについて考えないようにすること、単純に言えば、それが抑圧です。

寝ながら学べる構造主義

上の文だけでも、
なんとなくわかるでしょう。

  • 人間には意識の部屋と無意識の部屋がある
  • 部屋の間には番人がいる
  • 番人が気に入らないことは、部屋に入れない
  • この番人の機能を「抑圧」といった

この記事はパッチ12.14の時に執筆されました。

附子ぶす)という狂言

※ 狂言=対話を中心としたセリフ劇のこと

抑圧は2種類の無知で構成されています。

  • われわれは番人の選別基準を知らない
  • われわれは番人がいること自体を知らない

寝ながら学べる構造主義では、
「抑圧」を「ぶす」という狂言を通して、
説明しています。

ぶすの登場人物

  • 太郎冠者(話の主人公)
  • 次郎冠者(脇役1)
  • 主人(脇役2 2人の主人)

ぶすのストーリー

  • 主人が太郎冠者と次郎冠者に、砂糖ツボを預けて外出する
  • 主人はツボに入っているのは「ぶす」という毒物だと言った
  • 太郎冠者と次郎冠者が「ぶす」が砂糖だと気づいて、全部食べる
  • そのままではマズいので、太郎冠者は主人の大切な掛け軸と皿を壊す
  • 主人が帰ってきたら、「眠くならないように相撲をしてたら、大切なものを壊してしまったので死んで(ぶすを食べて)詫びようとした」
  • 主人は一瞬でウソだと見破る

どうして主人は太郎冠者のウソを一瞬で見破ったのか?

太郎冠者の組んだストーリーは

  • 主人の命令厳守のために、眠くならないように相撲をした
  • あやまって大切なものを壊してしまった
  • 責任を感じて、ぶすを食べて死のうとした

ここで大事なのは、

  • 太郎冠者の「番人」が、何を受け入れて何を拒んだのか?

番人が抑圧したのは

  • 「太郎冠者が嘘つきで信用ならない人物であること」を主人は知っている

この事実です。

だって太郎冠者が信用されていたら、
主人は砂糖を毒だと言わないでしょう?

知らないのは太郎冠者だけで、
全員が最初から知っていた。

次は、このメカニズムを書きます。

われわれに馴染みのある、
LOLで例えてみましょう。

ビルドガイドに批判的なコメントを書く中学生

このブログの記事で最も簡単かつ、
LOLで最も簡単な内容は、
チャンピオンのビルドについてです。

それなりの実力があるプレイヤーから見た、
テンプレートビルドを組めるかどうかの価値観は

  • お風呂に入って自分でシャンプーをすることができる

コレと同じです。

カードゲームでデッキを組むより、
遥かに簡単。

抑圧される流れ

先程の「ぶす」で言えば

  • 太郎冠者には、主人が自分より「マヌケであって欲しい」という願望があった
  • なので自分の性格や下心が見抜かれている可能性を、認めるわけにはいかなかった
  • 主人は太郎冠者を知っている
  • 太郎冠者だけが、主人が自分を知らないと思っている
  • 努力によって無知を装っている

こうなっています。

ビルドガイドに批判的なコメントをする人も

  • 批判する人は、私が自分よりも「下手であって欲しい」という願望があった
  • なので自分がかろうじて理解できそうなビルド記事に批判的なコメントを書く
  • 私はテンプレートビルドのメモを取っているだけ
  • 内容に良いも悪いもないので、どうみても初心者だとわかる
  • 初心者だけが、初心者であることをバレてないと思っている
  • 初心者だけが、自分が中学生男子であることをバレてないと思っている

こうなっていて、
愚かだからこう思っているのではなく、
合理的だからこう思っている。

太郎冠者と同じ、
凄まじい努力の結果、
無知になっています。

1 自分は他人よりも優れているという願望

この気持ちは誰でもわかるでしょう。

鼻につく同性、
あるいは単純に嫌いなヤツ。

周りの正直な人間に、
自分とソイツどちらが優れているか聞けば、

「向こうのほうが優れてるんじゃない?」

と言われてしまうケースがあっても、
そう言われるのは嫌ですよね。

インターネットをしていると、
同性に対してそう思うことが、
人間あまりにも多すぎる。

私はよく思いますし、
あなたも他人に対して同じことを思うはずです。

「こいつが俺より能力低ければいいな」と。

2~4 スキルとテンプレートビルドを知っているのは大前提

LOLでは、
ビルドの知識を更新していくことが、
LOLの活動内容に含まれます。

マッチアップになると、
急に難しくなるのですが、
テンプレートビルドならば、

  • 全チャンピオン×数パターン

を知っている必要があります。

対戦ゲームなので、知らないと対戦自体が成り立たない。
少なくとも知らない場合は、初心者にしか勝てない。

5~6 見えないフリをするのは合理的な判断

中学生の男子は会話できません。

しかし自分では、
会話能力が達者だと思っている。

でもコレは当たり前であり、
まっとうな考えです。

もし自分にコミュニケーション能力が、
まったくないと思ってしまったら

  • コミュニケーション能力を磨く
  • コミュニケーションを避けるようになる

2は一般的に、
「不登校」と呼ばれます。

子供のほうができないことが多いので、子供がクソ生意気なのは理にかなっています。

長文じゃなければ全部消してる

  • コメントを書いた人が初心者透けてるので殴られる
  • 私が親のように機嫌を取ってあげられない

1 弱い人を見ると人間は殴る。

2 クソコメントでも、

「素晴らしい自信です」

みたいに書いてあげたいのですが、
私がすると他の初心者にとってはノイズなので、
しないほうがいい。

となるとやはり消すしかないかなと思っています。

ゼラスサポート【ルーデンエコーを買ってはいけない】
この記事の最初のコメント、全てのコメントの中で1番好き。

宝くじで40億当たったんだけど異世界に移住する

私が好きな作品の、
なろう小説です。

内容は

  • 宝くじで40億円当たる
  • 日本と異世界を行き来する
  • 40億円使って、中世文明の貧しい人々に色々恵んで気持ちよくなる

コレだけですが、
あまりにも面白い。

しかし私は、
こういった内容を妄想したことがなかった。

せいぜい

  • 中学生の夏休みの時に、部屋に水着の可愛い女の子が遊びに来てほしい
  • 大人になってからは、裁判官になったら気持ちいいだろうな

と思ったくらいです。

  • どうして異世界に移住したいと思わないのか?

あまりにも危険な考えなので、
抑圧されているから。

番人が危険な考えだと思って選別した結果、考えなかった。

慎ましくないと生きていけない

社会学には、「アノミー」
という言葉があります。

欲望が肥大化された状態のことです。

それによって引き起こされる自殺を、
アノミー的自殺と言います。

欲望が肥大化するのは、
ソレほど危険なわけです。

異世界に行って

  • 自分だけ能力が高い
  • 自分だけ魔法が使える
  • 自分だけ中世の人に美味しいものを恵んであげられる

こういった生活じゃないと満足できない場合、
生きていくのは難しいでしょう。

アイデンティティ

抑圧は自分のアイデンティティを守るため。

なので抑圧を指摘するのは、
酷な行為と言えるでしょう。

友人の友人の話をします。

KDAゾーイ

KDAにやたらこだわる、
万年ブロンズのゾーイの人がいるそうです。

  • 彼は下手だと思われたくない
  • しかしKDAにこだわっている時点で下手
  • 彼は自分は上手だけど、運が悪いので勝てないというストーリーにしたい
  • ということも本人以外は知っているんだけど、気づかないフリをしている
  • 彼は人間関係も良くないし、孤独を感じているし、得意なことは何もない
  • ということも本人以外は知っているんだけど、気づかないフリをしている

1 プロならばわかるのだけど、一般人が思っている場合、
人間関係が凄く狭く、孤独を感じている。

そして心理的安全性がない。

2 私は自分以外が全員ADの時、
ジャングルではAPシヴァーナを使います。

HP3000以上でMSが高く、
遠くからブレスするだけなので、
KDAが高くなります。

腕とKDAは、関連性が薄いですし、
KDAを気にするサポートの人がいたとしたら、
一緒にプレイしたくないLOLプレイヤーランキング
上位なのは確実。

3と4 5と6

やろうと思えば50個くらい挙げられます。

本人は1個も挙げられないのに、
なぜ他人は50個も挙げられるのか?

答えは簡単で、
楽しいからです。

相手をボコボコにするのは面白く、
面白い理由は、
自分の地位が高くなったような気がするから。

さて、友人がハッキリ伝えた場合、
どうなるでしょう。

ジェンガ

ハッキリ伝えた場合は、

  • 何も変わらない
  • 人間関係が壊れる
  • 相手が改善して素晴らしい結果になる

1 言うだけで変わることは少ないです。

2 相手のコンプレックスを指摘する行為なので、
基本的に嫌がられます。

3 抑圧されているので本人は気づけません。

なので外の人が図を見せたりして、
親切に教えるのが効率がいい。

親しくない場合、口や文字で殴って気持ちよくなるだけ。

終わりに

  • 心の中にいる番人の機能を「抑圧」という
  • 自分にとって本当に危険だと思ったことは、考えられない
  • 他人の抑圧された部分を指摘する行為はジェンガと似てる

「自分の考えを決めるのは、自分の能力である」

この記事には書いてませんが、
最近こういうことを考えています。

先日友人の欠点を指摘したら、
かなり深く傷付いたらしい。

私がその場に呼んだわけでもなく、
指摘していたのは別な人なのだが、
なぜか私が悪いことになってしまった(他人事)。

昔からこういったことはよくありますが、
とりあえずジェンガっぽい、と感じました。

つまり、
とにかく最後に崩したヤツが悪い。

4:28秒くらいからジェンガです。

関連記事など

人間関係が大事という本。

構造主義の入門書。

小説を日常的に書いていたら、
自分もこういったことを妄想していた気がします。

チームにキャリーがいなければ試合に勝てないのに、プレイヤーは知らないフリをする【部屋の中のゾウ】

教師の友人は、
ジェンガしてた我々を見て、

「5ちゃんねるとかLOLの試合じゃないんだから、そういうことするの辞めろ」

と言っていました。

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