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【ストレス脳】常に精神的に元気でいるのは、非現実的な目標【書評】

高名なアンデッシュ・ハンセンの本。

本の内容を簡単に書くと

不安、ストレス、うつ、
といったものに対処するには

  • 運動をする
  • 人間関係を構築する
  • 幸せを追い求めるのを辞める

といったことが重要らしい。

とりあえず

  • なぜ人間には感情があるのか?

ここから書いていこう。

感情が人を動かす

感情の役割は

  • 生き延びる
  • 遺伝子を残す

といったことを、体にやらせるため。

バナナの木に登るかどうか?

原始人が、バナナの木を見ている。

その時に彼がどう思うか、
つまり感情は

  • お腹が空いている
  • 木に登る能力が高い
  • 木が登りやすい形をしている
  • バナナが熟している
  • 周りに肉食動物がいないか

といった状態や能力に左右される。

お腹がいっぱいかつ、
その他の要因が簡単そうでなければ、

「面倒くさい」「木に登るのが怖い」

と思う。

反対に、お腹が減っていて、
その他の要因が簡単そうならば

「喜びながら木に登る」「勇気を出して木に登る」

となる。

幸せがすぐ消える理由

バナナを食べて幸福感を得た後、
ずっと幸福だった場合、
次の食べ物を探さない。

というか、何もしないだろう。

なのですぐに幸福感が消えて(消して)、
次の食べ物を探す準備をする。

われわれ自身が、彼の脳みそならば、
次のように指示するはずだ。

「いつまでも幸福感に浸ってないで次の食事を探せ、じゃないと餓死してしまうぞ」

というわけで、
焦燥感とか、危機感とか、
そういったものを
すぐに持たせようとする。

人はなぜ不安やパニックになるのか?

  • 扁桃体の命令は優先順位が高い
  • 扁桃体=脳にある警報装置みたいなもの

カロリー理論

  • 茂みがガサガサした時、とりあえず逃げれば100キロカロリーの消費
  • 茂みがガサガサした時、逃げなければ0キロカロリーの消費

こうなっている。

全く落ち着いて逃げないのが良さそうだが、
もしライオンが出てきた場合逃げてなければ、
ライオンが10万キロカロリー獲得してしまう。

※ 10万キロカロリーは、人間のこと。

なので茂みのガサガサに怯えるのは、
合理的だったわけだ。

何千回怯えても、
リターンが釣り合っているから。

人はなぜうつになるのか?

  • 炎症するから

こういった本には炎症が良く出てくる言葉だけど、
全然パッとしない。

炎症とは

  • あらゆる攻撃に対して体が返す答え

だそうだ。

  • 腕を掻いて皮膚が赤くなる
  • 指を切る
  • 熱を出す

すべて炎症らしい。

現代だとあまり大きな怪我をしないので、

  • 長期的なストレス
  • 肥満

が炎症の2大要因なのだと。

体は何故か蓄えられた脂肪と戦おうとするのだけど、理由はわからないそうだ。
「歴史上、肥満の人が存在しなかったからじゃない?」
と、著者のアンデッシュハンセンは言っている。

なぜ孤独はリスクなのか?

単純に凄く利己的な理由で、

  • みんなといたほうが安全だったから

孤独は短期間は問題ないけれど、長期間だと長期的なストレスになる。

体が丈夫なほど精神も丈夫

  • 6分間自転車を全力で漕ぐ
  • 握力を図る

この2つの成績が良いほど、
7年後の精神状態も良い傾向がある。

この話は面白かった。

インターネットで握力でマウントを取ってる人、私はみたことがない。
しかし自慢できる項目だったらしい。

われわれが全く運動しないのはなぜ?

運動すれば

  • カッコいい身体も手に入る
  • 心も健康になる
  • 身体を作る食料もたくさんある(ほぼ無限)

しかし運動はしたくない。

大昔の運動は

  • 必ず狩りなどの目的があった

今年の冬が越せるかどうかの時代に

  • 体力を付けるために走り回る
  • 体力を付けるために筋力トレーニングする

そんなことをするのは、正気じゃなかった。

というわけで

  • 何もすることがなければ、ひたすらエネルギーを温存する

という感情(命令)を脳みそは出す。

他人からやれって言われたことや、
遊びのように自分がやりたいって思わないと、
人間は何もしない。

幸せの罠

  • 幸せ=精神的に元気
  • 人生の方向性に対する満足度

1 世間一般で言われる幸せで、間違い。

2 研究者の間で言われる幸せ。

最も建設的な幸せの定義

あらゆる体験を自分の期待と照らし合わせるように進化したからこそ、幸せを追い求めるのはやめたほうがいいと思うのだ。

ストレス脳 236P

作者本人が太字にするくらい重要な箇所なのだけど、
少し難しいところだと思った。

世間一般で言われる幸せは、
行動させるために、放出される感情みたいなものだ。

広告では、

  • 非現実的な幸せを描く
  • しかし実際の生活は全然違う

そういったことがわからないと、
その差に落胆してしまうようになるそうだ。

フィギュア

一般的に世の中は

  • これを買うと幸せになれます

と言って商品を売ってくる。

※ あるいは可愛らしい女性が写っているか。

私が人によくする話の1つに、

  • フィギュアを買う友人の話

がある。

その友人が言うには、

「フィギュアを買って気持ちが良いのは、買った瞬間だけ」

らしい。

冒頭付近に書いた、
バナナと幸せの話と全く同じ。

最も建設的な幸せの定義

私が聞いたことのある中で最も建設的な幸せの定義は「ポジティブな体験」と「自分自身に対する深い洞察」の組み合わせだ。

ストレス脳 240P

名前は出てないが、
おそらくショーン・エイカーだ。

※ マーティン・セリグマンのウェルビーイング論かもしれない。

  • 自分の得意なこと・自分の好きなこと
  • それを自分や他人のために使えるようにする

こういった状況が良いのだと。

いくつか例を挙げてみよう。

ビルドガイドは30分で書ける

ビルドガイドのコンテンツは、
ほとんど価値がないと思っている。

ビルドガイドは仕組み的に、
ただのテンプレートビルドだからだ。

LOLの基本的な知識の1つで、
わからないとLOLを考えられない、
だから整理している。

しかし

  • ビルドガイドの執筆時間は30分以内

なのでピック画面を含めたら
1ゲームより短い。

そうなると私がLOLをしてる以上、
書かないのは不自然になってしまう。

30分で書けるなら、書いてからLOLをプレイしろとなる。

われわれが神絵師だったら

練習せずに何か上達するのは、
漫画の天才キャラだけなので、
何かに練習するだろう。

その痕跡を人に見せるだけで、
喜ばれるはずだ。

  • 練習で描いたホロライブの絵をツイートするだけで

10000以上のいいねが貰える。

なので神絵師だったなら、
その練習の痕跡を人に見せないのは
全然歓迎されないし、
文脈的にも不自然だ。

数時間かけて描いた絵を誰にも見せないのは、全く歓迎されない。

本の感想

  • 個人の考えは個人の能力が決めている

この本にはそんなこと1行も書かれていないが、
私が考えているテーマの1つだ。

なろう小説の主人公ならば、
ライオンに恐れる必要がないので、
茂みのガサガサに怯えない。

  • 格闘選手のような身体ならば、他人に怯えたりしない
  • 執筆に慣れていれば、書くのが面倒に感じにくい(テーマだけ面倒)
  • 部屋を片付けるのが面倒なのは、部屋を片付けるのが得意じゃないから
  • 普段から運動しないと、物事を考えられない
  • 睡眠を取らないと、物事を考えられない
  • 人間関係が良好じゃないと、物事を考えられない

こういったことが、山ほどある。

日常生活でよくあることの1つに、

  • 自分自身の計画を立てない

というのがある。

  • 計画を立てたら実行しないといけないと思ってしまう
  • なので計画を立てない

1と2は切り離せば良いのだけど、
とにかく1が面倒なので、
計画を立てないわけだ。

自分の感情は、
かなり怪しい。

感情はかなり怪しいにもかかわらず、
困ったことに、
人間は好きじゃないことは上達しない。

マスター・イーを使えば誰でもダイヤになれる

それなりのプレイヤーに聞けば、

「マスター・イーでダイヤになるのは、かなり有効な方法だし、誰でも簡単になれるよ」

というだろう。

ただそれには条件がある。

  • そのプレイヤーがLOLを好きなこと

LOLが好きじゃなければ、
いけてゴールドだ。

私は今まで

「好きじゃないのにゲームするヤツなんて、いるはずないだろう?」

と思っていたのだけど、
嫌いなのにLOLをプレイする人は結構存在する。

他に好きなものがなければ、
そういう人が存在するのも、
当たり前の話だ。

好き嫌いと言っても、プレイヤー、考える行為、操作、チャット。
いろいろあるのだけど、今回は無視。

終わりに

  • 面倒くさいという感情=エネルギーを温存しろという指示
  • 運動をすると楽しくなる
  • 人間関係が良好だと楽しくなる
  • 幸せを追い求めるのを辞めると楽しくなる

無限にMPがあるのに、あまり使わずに節約している。

現代人はそんな感じだ。

食料が食べきれないほどあるのに、
エネルギーを節約し続けるとは、
ちょっと意味がわからない。

青バフを持っているのに、
AAだけでプッシュするミッドレーナーを見たら、
どうかしてると思うだろう。

  • マナというリソースがある
  • だからマナをたくさん使って何かしろ

というわけだ。

LOLだと自然にそう考えるのだけど、
実際の生活だと

  • 無限にカロリーがあるんだから身体を鍛えろ
  • 無限にカロリーがあるんだから何かを考えろ

とはならない。

好きなこと以外、すぐに温存しようとする。

本に書いてあった、10の最も重要な気づき

  • 常に精神的に元気でいるのは、非現実的な目標
  • 体内の状態は重要
  • 不安とうつは防御メカニズム
  • 記憶は変化する
  • じっと座っていると、脳は自分が危険な世界にいると思ってしまう
  • あなたは運動するようにできている
  • 親しい友人数人のほうが、浅い知人が多くいるよりも良い
  • 遺伝子より環境のほうが重要
  • 幸せなんか無視しよう
  • 精神状態が悪いなら受診すること

10が最も重要だと書いてあった。

著:アンデシュ・ハンセン, 翻訳:久山葉子
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