目を引くタイトルの本。
SNSで話題だったのと、
ブログのコメントや
コーチングのたびに考えるテーマだったので買った。
すなわち
- 「働きながらLOLを上達させるのは至難の業ではないか?」
と。
読書もLOLもソーシャルゲームに比べると、
かなり趣味としてのコストが高い。
認知的な負荷がかかる。
例えばLOLでは、
初めて数ヶ月の初心者でもないのに
自分でルーンやアイテムを組まない人が珍しくない。
- 対戦ゲームなのでプリセットで勝つことはできない
- 自分でビルドを組むのは難しくない
つまり
「知力や能力が低くても自分で組める難度なので、おそらく他の要因だろう」
と予測できるわけだ。
1~9章+最終章で構成されている本だけど、
7章までは歴史の話がされる。
今回はそこを飛ばして、
後半の内容を書く。
この記事はパッチ14.8の時に執筆されました。
読書とはノイズである
普通に考えれば
「働いていると本が読めなくなるのは、長時間労働で本を読む時間が奪われるから」
という結論になりそうなのだけど、
実際には
「長時間労働は昔から」
である。
著者は読書はできなくても、
ソシャゲはできると書いてある。
さらに
- 読書はできなくても自己啓発書は読める
- 読書離れと自己啓発書の売上は反比例のグラフを描く
と書いてある。
自己啓発書はノイズを除去する
社会学者の牧野智和が言うには、
片付け本は部屋を聖化させるものであるらしい。
聖化とはプロテスタンティズムと資本主義の精神に出てくる言葉で、
手順を整理したり詰めることだ。
例えば初心者は、
ジャングルでフルクリア3:30スカトルにたどり着けない。
なぜか5キャンプ(レベル3)でスカトルに行き、
相手のレベル4にソロキルされてゲームが終わる。
コレが
- 聖化されてない状態
である。
片付け本の話に戻ると、
片付け本は次のようなロジックらしい。
- 部屋をときめくもので聖化する行為は「社会=外部」が居心地が良くないから
- 部屋をときめくもので埋め尽くせば、社会は捨て置いて、自分の人生はときめくものになる
上の考えには
- 「部屋と人生の間にあるべき社会が捨て置かれている」
自己啓発書とは、
社会を遠ざけようとするジャンルらしい。
読書はノイズだらけ
コントローラブルは自分の力でどうにかできること、アンコントローラブルはどうにもならないこと。
計画・意思決定では、コントローラブルに集中し、アンコントローラブルには対策を。
システム制御では、コントローラブルな入力で制御し、アンコントローラブルな入力はオブザーバで監視・対策。
視点・時間・コストで区別は変化。
例:会社経営
- コントローラブル: 製品品質、マーケティング、生産効率、従業員育成
- アンコントローラブル: 経済情勢、顧客ニーズ、競合、災害
まとめ:区別は成功への第一歩!
Geminiに聞きました
ソシャゲはコントローラブルなので
ノイズがないそうだ。
いっぽう読書はノイズだらけ。
何が書いてあるのかわかってたら、
最初から読まないだろう。
ルーンやアイテムを自分で組まないシルバー・ゴールドぐらいのLOLは、ソシャゲみたいなものだろう。
私のTFTもそんな感じでノイズが少ない(一生下手)。
仕事がアイデンティティになる社会
自己実現、という言葉がある。
三宅香帆. なぜ働いていると本が読めなくなるのか (集英社新書) (p.144). 株式会社 集英社. Kindle 版.
その言葉の意味を想像してみてほしい。
すると、なぜか「仕事で自分の人生を満足させている様子」を思い浮かべてしまうのではないだろうか。
趣味で自己実現してもいい。
子育てで自己実現してもいい。
いいはずなのに、現代の自己実現という言葉には、どこか「仕事で」というニュアンスがつきまとう。
それはなぜか?
2000年代以降、日本社会は「仕事で自己実現すること」を称賛してきたからである。
橘玲も言っていることで、
好きを仕事にするだとか、
自分探しだとかは、
一昔前は「狂人の妄言」だった。
みたいな話である。
ゲームで自己実現したいという人
以前は信じられなかった。
6年以上前にこんなことを言っていたら、
冗談で言っているか、
精神的な病だと思われていただろう。
しかもこういうことを言う人は決まって、
ヘタクソである。
私は彼らに対して
「子供の頃から友人の中で1番上手で、その後ずっとゲームばかりしてる人じゃないと厳しい。それと仲の良い友人がいること」
と、言う機会が多い。
先ほど出てきた”聖化”という単語だが、
人生を効率化させたい人は、
ノイズであるゲームなんか本気でプレイしない。
だからゲームを通して自己実現しようと考える人が、
シルバーの部屋で
味方と喧嘩してるレベルなのは当たり前だろう。
あなたもゲームをやっていれば毎年
- ゲームをやりすぎて大学を留年する人
の話を聞くはずだ。
こちらはノイズにまみれすぎてしまった、
あるいはゲームを聖化させすぎてしまった。
MMO廃人やカードゲーマーが、
風呂に入らないように。
※ 風呂入ってる場合じゃないくらい面白いから入らない。
何事にも一意専心するのではなくって、
高身長で筋肉ムキムキのオシャレな男性が、
あえて自分をダサく見えるためにブロックチェックを着る。
2024/04/24現在の私の考えは、
趣味はブロックチェック位置にするのが良いと考えている。
ちなみにゲーム全体のレベルはLOLに限らず年々上がっている。
スポーツでもなんでも、昔のほうがみんな下手だった。
読書は人生のノイズなのか?
ファスト教養とは、ビジネスパーソンを中心に流行る「短時間で身につき、ビジネスに役立つわかりやすい教養」のこと。
問題点:
- 深みに欠ける
- 画一的
- 思い込みを生む
向き合うポイント:
- ファスト教養はあくまで入り口
- 自分なりの学びを深める
- 多様な視点を持つ
まとめ:
Geminiに聞きました
- ファスト教養を鵜呑みにせず、自分自身で学びを深めることが大切。
- 人に話を合わせるために、映画を倍速で見ようとする人
みたいな行為だ。
私の親友がフリーレン強さランキングを見て、
フリーレンを語っていたことがあった。
私は彼に
「デンケンはマハトにタイマンで勝ってるから、デンケンのほうがつええよ」
と言ったら、彼は
「デンケンって誰だよ」
と返した。
これもファスト教養で、
フリーレンは見なくても、
フリーレンに触れておきたかったのだろう。
彼は無職転生の序盤の感動がわからない人なので、
聖化された人だ。
昔はそんなんじゃなかったのだけど、
人間裕福になると
貧乏だった頃のことは忘れてしまうらしい。
ファストフリーレン。
半身で働く
著者は女性だけど、
上の画像は
ほぼ男性の話である。
マルクスは資本論で、
「他人は自分を限界まで働かせようとする」
と言っていたし、
LOLのソロキューも似たようなものだ。
- 昔 成功に必要なのは社会に対する知識
- 現代 成功に必要なのは自分の行動
- 現代では「自分に関係ない知識」はノイズ
なのだそうだ。
朝からTFTをした時の話
TFTダイヤモンド以上の人には怒られそうなのだけど、
私はTFTを
- 懸垂しながら
- Duolingoしながら
- 崩壊スターレイルをしながら
- 部屋の掃除をしながら
プレイしている。
朝からTFTをした時、
同じ部屋にチャレンジャーの人とDFMの選手がいた。
私含めてTFTは全員ヘタクソだった。
しかし私には、
彼らがTFTをする理由がわかる。
LOLに興味をなくせば、
LOLの実力は物凄く落ちるのは目に見えている。
なので彼らが恐れているのは
- LOL以外のゲームをプレイしたら、面白すぎてそちらのゲームしか考えられなくなった
ことだろう。
※ というか私がいつも恐れていることだ。
一般的に何かのゲームをしなくなるパターンは、
新しいゲームが面白かった場合だからだ。
TFTはその点コントローラブルなのである。
つまり
- 「他のゲームもしてみたいが、ハマるわけがないTFTをするのが安全だ」
という理由でTFTを起動する。
将棋をする人が、
チェスや囲碁も触るのと似ているだろうか。
チェスは「最初の数手で悪手を打つと もうダメ」という話を聞いたことがある。
働きながら本を読むコツ
本に書いてあったことをそのまま書く。
- 読書アカウントをフォローする
- iPadを買う
- 帰宅途中のカフェ読書を習慣にする
- 書店へ行く
- 今まで読まなかったジャンルに手を出す
- 無理をしない
終わりに
- 読書はノイズである
- 現代社会において働くとは、自分を聖化させること
- 現代では自分に関係ない知識はノイズである
最近は毎日やることが多いので、
LOL以外でも自分を聖化させている。
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みたいなのを使うようになった。
※ 私は自分では組めないので、上は職業Notionの人のページだ。
確かに生活の満足度は上がったし、
毎日やることを忘れなくなった。
それから気付いた。
「最近なんかモテなくなったな」
と。
自分のことに集中すれば、
他人の文脈に触れる機会が減るからだろう。
近年は
「少量でもお酒を飲むのは健康に悪い」
と言われている。
しかしデュルケームは言った。
「酒の消費量が多い地域では、自殺の発生件数が少ない」
と。
お酒に酔えば、
他人を捕まえて一方的に話したくなる。
人間それが良いわけだ。
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周りの人達に、
読んだ(聴いた)本の話を聞かせていこう。
おまけ なぜ自分でアイテムやルーンを選ばないのか?
- 自分の人生を聖化させようとしているから
参考図書など
なぜ働いていると本が読めなくなるのか (集英社新書) Kindle版
途中の電車男の話が面白かった。