最近はあらゆるゲームで
Tier(ティア)という言葉が使われているが、
「Tierは強さランキングではなく、本来は流行度を表す」
言葉である。
Tierの意味を正しく理解していないと、
対戦ゲームは上手にならない。
今回の記事では、
あなたが1つ上の男になるため、
Tierの真の意味について書く。
勘違いしていると
「プレイヤーとしてマズい」
という話の前に、
どうしてTierが流行度ではなく、
強さの意味になっているのか?
これを説明する。
この記事はパッチ11.6の時に執筆されました。
【1章】 本当のTierとは
Tierとは、メタゲームにおける、あるアーキタイプの流行度をしめすもの。
「Tier1が親和でTier2がゴブリン」というように後ろに数字をつけて使う言葉で、数値が大きくなるほど流行度は低く、対策が手薄になる。
MTG Wiki Tierのページより引用
このように、
本来のTierの意味は流行度を表す。
冒頭でも言った通りだ。
そこで我々は疑問に思った。
初心者が
- メタゲーム
- アーキタイプ
- 対策
「こういった概念や単語がわかるのだろうか?」
とね。
ピンと来るほどではないにしろ、
あなたもなんとなく
「理解ってきた」
のではないだろうか。
メタゲームとアーキタイプ。リンクを張ったので、興味がある人は自分で調べてみよう。
メタ検索 ソシャゲ名+リセマラ
人間が検索エンジンで何か調べる時に、
- Tier 意味
みたいな単語の入れ方をする。
特定のソシャゲ名+リセマラで検索する人は、
どのくらいのレベルのユーザーだろうか?
- そのソシャゲをリセマラ中
- 始めようと思っているけど、まだインストールしていない
まだゲームを開始していないプレイヤーが
大半だろう。
彼らを表す適切な言葉は――、
見込みプレイヤー!!
ゲーム名+Tier で検索するのは初心者が多い
リセマラで検索するのは、
100%ではないにしろ、
上級者よりは初心者のほうがずっと多くなる。
あなたも感覚的にそう思ったはずだ。
「どういった人が○○というワードで検索しているのか?」
コレは記事を書く上で重要なので、
結局コンテンツはユーザーに引っ張られてしまう。
あなたがTierの意味を考えて記事を執筆する場合
- 流行度=強さと読み替えても、大きくハズレてはいない
- ○○ Tier で検索する人は初心者が大半
- じゃあ Tierリスト=強さ表 のコンテンツを作るか!!
となるはずだ。
言われてみれば私も、
ティアリストをTierリストと無意識に書いている。
Tier List と打つのは、
簡単なのだけどしない。
- 英語だけで検索すると英語のサイトが出てくるから
- 読み手に読みやすく書くから
- やっぱり英語だけで検索する人が少ないから
説明も終わったので、
ようやく本題に入っていく。
ゲーム名+Tier で検索する人が初心者なので、コンテンツ作成側は、文字通り小学生でもわかるレベルで記事を書かないといけない。
毎日何時間もプレイしてる達人は、そんなワードで検索しない。
しなくてもわかるでしょう?
【2章】 なぜTierを強さと勘違いしているとダメなのか
LOLがMTGと同じ、
対戦ゲームだからだ。
ソシャゲのリセマラは大きくゲーム環境が変わらない限り、
リセマラ推奨キャラが劣ることはない。
「実はこっちのハズレキャラが最強だったんですよ!!」
という話はめったにない。
一方対戦ゲームは、相性というものがある。
最強キャラが誰に対しても最強なら、
そんなゲーム何時間もプレイする人はいないだろう。
※ オフラインのゲームや、更新のない昔の格闘ゲームでは、最強キャラは固定されていることが普通。
優れた、使いやすい、強め、こういったチャンピオンやアイテムは多い。
しかし使えば勝てる最強は存在しない。
数値が大きくなるほど流行度は低く、対策が手薄になる
これは本当だ。
例えばヨリックと戦う時に、
霧の乙女とヨリック、
どちらを先に殴るべきか知っているだろうか?
正解は
- 5対1でもない限り、霧の乙女を優先して殴らなければならない
しかし大半のプレイヤーは知らない、
信じられないことにマスターくらいないと、
知らないのである。
しかし対戦する機会が少ないので、あまり困らないわけだ。
一方ブリッツクランク、ダリウス、ゼドの捌き方を知らなければ、
LOLは非常に辛い。
具体的に言えば、
先出しゼドにソロキルされるプレイヤーは、
試合終了まで味方からピンを鳴らされ続ける。
ゼドはミッドで1番簡単なチャンピオンかつ人気があるので、対戦する機会が非常に多い。
使用頻度の高い知識を優先して覚える
カードゲームの大会で、どのデッキを使うか
- 使用頻度の高いデッキを対策する
- その環境でベストと呼ばれるデッキを使う
どちらかである。
これがメタゲームなのだが、
LOLの場合はデッキは割と自由自在だ。
ソロキューならば50%より少し低い確率で、
相手を見てから決めることができる。
大会だと自由に後出しさせないためのピック方法があったりするが、
ソロキューではコストが高いので使えない。
LOLのソロキューの場合
- 使用頻度の高いチャンピオンの対策をする
コレについて異論はないだろう。
しかし
- 使用率の高いチャンピオンをピックする
これはダメだ。
基本的にLOLというゲームは
- 最近バフされたチャンピオンを使う
- 最近ナーフされたチャンピオンは使わない
このように選ぶ。
パッチノートを見ない人はどうしようもない
ナーフされた直後のチャンピオンを、
ナーフ翌日にランクでピックするプレイヤーは、
どうしようもない。
おそらく
- 使用率(Tier)の高いチャンピオンをピックすればいい
と考えているのだろう。
つまりパッチで大幅にナーフされたチャンピオンやアイテムを使おうとする人は、
パッチノートを見ないプレイヤーだと考えられる。
上記に該当するのは
- 初心者
- やる気がない人
- たまにしかLOLをしない人
- 同じチャンピオンしか使わない人
のいずれかだ。
へそ曲がりじゃない限り、
「バフされたアイテムやチャンピオンを使ってみよう」
と考えるほうが自然だろう。
終わりに
- Tier本来の意味は強さではなく流行度である
- Tier=強さで覚えた場合デメリットが大きい
- Tier=強さ として使われているのはメタ検索
- Tierを間違って覚えていると他の用語も理解できなくなる
よくネットの「検索結果は汚染されている」と言われる。
まず物書きには二種類ある。
テーマがあるから書くタイプと、書くために書くタイプだ。第一のタイプは思想や経験があり、それらは伝えるに値するものだと考えている。第二のタイプはお金が要るので、お金のために書く。
ショーペンハウアー 読書について (光文社古典新訳文庫)より引用
できるかぎり長々と考えをつむぎだし、裏づけのない、ピントはずれの、わざとらしい、ふらふら不安定な考えをくだくだしく書き、またたいてい、ありもしないものをあるように見せかけるために、ぼかしを好み、文章にきっぱりした明快さが欠けることから、それがわかる。
ただ紙を埋めるために書いているのが、すぐばれる。
ショーペンハウアーも語っているように、
昔からの問題なのだろう。
しかし”ゲーム名+Tier”で記事を書く人は、
全く悪意がなく、
むしろ初心者にわかりやすいように親切に書いただけだ。
”ゲーム名+立ち回り”で検索する人が、
初心者なのと似ているだろうか?
立ち回りという単語はゲーム用語ではない、
何故ならば抽象的すぎて全く意味がないのは、
あなたもご存知だろう。
一生アップデートされない対戦ゲームならば、
- Tier=強さのほうがわかりやすいし全く問題ない
私もそう考える。
しかしLOLは頻繁にパッチノートが当たるので、
- Tier=流行度という本来の意味で考えないとボコられ続けてしまう
※ 2週間ごとにパッチ当たるゲームで、強さの順番をつける行為の意味。
検索する初心者がいる(検索需要がある)ので、作られているわけだ。
今回の記事を読み終えたあなた、
また1つ上のプレイヤーになってしまった。
ちなみに言葉は使う人が多ければ、
間違っていても正しかったりする。
そういう歴史だ。
Tierはリセマラみたいな初心者向けの検索用語と、
上級者の日常用語の2つの意味に分かれている。
このブログの記事の中でも、
中々に難しい内容になった。
数%の上級者のために書いても、お金にならない。
そもそも上級者は、自分のやってるゲームの記事や動画をほとんど検索しない。
おまけ 立ち回りって言葉を何故使わないのか
立ち回りという言葉は検索こそされるが、
これほど実際のプレイヤー同士で使わない単語はない。
スキルコンボならば、覚える目的は
- 自分で使う、もしくは対戦時のため知っておきたい
その知識を使うタイミングは
- 敵とダメージトレード、もしくはオールインする時に使う
立ち回りの場合、覚える目的は
- 検索者すら知らない
その知識を使うタイミングは
- いつ使うのか私もわからないし、検索者も知らない
私は格闘ゲームを、
したらばに自分の個人のスレが立つほどやり込んでいた。
しかし立ち回りって言葉は使わなかった。
なんとなく敵と離れている状態のニュアンスは感じるが、
そこからどうやってゲームを語るのか。
そして格闘ゲームですら使わないのに、
どうやってLOLで使えばいいのか。