読者からコーチングの依頼が来たので、受けてみることにした。
お金の話が出なかったので、相手がブログにコメントを付けてくれたこと、記事を読んでくれていることに報いるくらいには、教えることにしたのである。
結論を言うと、ダイヤに上がれない原因は彼の集中力に問題があって、彼自身はコーチングを受けなくとも十分ダイヤに上がれる腕前はあった。
まず問題を発見するまでのエピソードを書いていくことにする。
記事が長いので途中Vの画像を入れているが、意味のあることなので、イラっとしないで頂けると幸いだ。
コーチング当日までの話
- ブログの問い合わせから依頼のメールが来ていた
- 私は17時間後に気づく
- Discordを使って教えることにした
このやりとりをしていて気づいたことが1つ。LOLのDiscordコミュニティーはたくさんあるらしいが、私は一箇所も入っていない事実だ。
コレが今回の記事で非常に重要な意味を持つことになるのだが、とりあえず次は技術的な話をする。
技術的な話
- 上チーム青スタートの時は、後ろのブラストコーンを壊す
- ミッドがADの時はAP、APの時はADを使う
- グレイブスは今弱いので、他のを使ったほうが良いという提案
基本的にミッドと同じ種類のダメージのチャンピオンを使うのは
- こだわりの強いヤツ
- 喧嘩を売っている
- ジャングルが出来ないヤツ
だと思われる。
サブルーン不滅ジャングラーと同じ扱いだ。
とりあえずジャングルとミッドのダメージはバラしたほうが簡単に勝てるというか、特定の組み合わせの時に全然勝てない事実がある。
OPGGの勝率をアピールする彼
私の「グレイブスが弱い」という話に反応して、彼はプラチナ2メインアカウントのグレイブスの勝率をアピールしだした。
見てみたら、彼がプラチナである理由がハッキリわかった。
- 勝率が高いことを私にアピールしたこと
- KDAが良すぎたこと
- 全然ランクを回していないこと
つまり彼は人の目を気にしすぎるあまり、新しいチャンピオンも使わないし、メインアカウントでランクも出来なくなってしまったわけだ。
彼は病人ではないが、LOL中に限り、心の病に侵されている。
具体的な異常行動(人間的には普通)
何故か一緒に遊びたいというので、彼のサブアカウントと1試合だけ一緒に遊んだ。
リクエストに答えて、私がジャングル、彼がトップ。
そしたらまだ6分しか立っていないのに
「この試合、勝てそうですか?」
と質問してきたのである。本当にビックリした。
まだ6分しか立ってないし、そもそも試合に勝てそうかどうか判断する必要がないからだ。
その質問1つで彼が
- 全く試合に集中できていない
- インナーゲームを知らない
- その考えがクセになっている
ことを知った。
集中力は自分のプレイに使ったほうが良く、自分のプレイと関係ないことを気にするほど悪い。
これはレート関係なく、LOLやったことがない人でも簡単に理解できるはずだ。
Twitterではプラチナがバカにされるらしい
友人のチャレンジャーが、頻繁にTwitterでプラチナをバカにしまくっている。
どうやらLOLTwitter界隈では、プラチナのプレイヤーをバカにする風潮があるらしい。
らしいというのは、私はLOL界隈のコミュニティーには所属していないし、TwitterでもLOLだけの繋がりはないからだ。
ちょっと気取った言い方になってしまうが、私がLOLについて話すと、オタクすぎて相手の居心地が悪くなるだけなので、意識的に避けている。
なので私はプラチナの彼に対して
「もしかしてTwitterでバカにされるから、プラチナであることを気にしてるの?」
と質問したら、そのとおりだと言った。
彼がダイヤに上がれない因果関係を書くと
- フェイスロス(体面がズタズタになっている)だから
- メインアカウントに傷を付けたくないのでランクが出来ない
- 周りの目を気にして新しいチャンピオンが使えない
- 開始6分から勝敗ばかり気にして試合に集中できない
上級者じゃなければLOLの試合は集中できなくって当たり前、みたいなところがあるのだけど、問題は別に試合中じゃない時でも、集中力が破壊されていることだ。
とりあえず、フェイスを簡単に説明する。
社会学の用語だが、知らないとLOLをプレイできなくなる可能性が高い。
重要な言葉なので、あなたには是非覚えて欲しい。
フェイス(体面・面子)とは
「私たちは、常に何らかの役割期待(role expectation)に応えて行為している」
新自殺論134Pより引用
メンツを気にするって、田舎のヤンキーみたいじゃんって思うかもしれないが、我々は男性でも女性でも常にメンツを気にしている。
とりあえずLOLのランクを気にするのは、LOLプレイヤー、しかも一部の人だけだ。
TFTのランクや、自分がやっていないソーシャルゲームのSSR有無を気にする人はいない、コレと同じである。
私たちは、自分では考えていないのだけど、何故か周りが思っているように動いたり、考えたりしてしまう。
※ 誰か特定の個人が思っているわけではなく、社会やコミュニティーが思っている。だから社会学。
役割期待に答えられないとフェイスが傷付く
あなたもソロキューで、ヤスオ(0/7/2)みたいなスコアを叩き出したことがあるはずだ。
その時に、多少なりとも居心地の悪さを感じなかっただろうか?
ソレがフェイスが傷付く、フェイスロスという現象だ。
もちろんヤスオだって大活躍する時があるので、1~2試合もすれば傷は治る。
しかしどうやっても変えようがないことは、世の中たくさんある。
むしろ悩みというのは変えられない(解決できない)からこそ、悩みというわけだ。
プラチナはスティグマ化されている
スティグマとは、「ある特性が恥だとされて、個人が社会に受け入れられない状態」を言う。
格闘ゲームのコミュニティーでも、レートの低いヤツは沼扱いだった気がする……。
ただあまりにもレートの低い人は、心がLOLプレイヤーではないと思わないだろうか?
例えばレベル30未満の人が、自分のLOLのランクを気にして心を痛めることは絶対にない。
ブロンズ・アイアンの人
ブロンズ・アイアンの人は「レートひっくwww」って言われても気にしない。
気にしている人は、そんなレートにいないと思われている。
最初から役割期待がされていないからだ。
シルバーの人
シルバーの人はどうだろう?
LOLプレイヤー目線でいうと
「一番LOLが面白い時期じゃん、マジで羨ましい。俺もその頃に戻りたい」
といった感じになりそうである。
ゴールドの人
ゴールドは特別に報酬が貰えるので、なんとなく祝福されるイメージがある。
「ゴールドあるのか、たいしたもんだ」
となりそう。
プラチナの人
コミュニティーにどっぷり使って、しかも数年プレイしてプラチナは、絶対ゲームが得意なタイプではない。
私から見ても確かに、煽りがいがあるプレイヤーに見える。
プラチナというレートは、操作自体は非常に上手なものだから、なんかプライドも高そうだし、バカにするならプラチナになるのは自然。
ダイヤの人
私だってLOLを始めたばかりの頃は、LOLの知り合いがいた。
しかし「実力がー」とか「ランクがー」とか言う人は、私と会話しなくなってしまった。
日本鯖が出来る以前の話なのだが、私はNA鯖でLOLを初めて、3ヶ月目にはダイヤ2だったのである。
HONをやっていたから、LOLですぐにダイヤになるのは当たり前だったのだけど、競争心の強い人が自分より上手だと思ってしまう人と接すれば、競争心の強い人はフェイスロスの原因になってしまう。
次は相手のフェイスを尊重しないコミュニティーは、良くないという話をする。
相手のフェイスを尊重する姿勢は大事
不正や横暴な行為が許されるコミュニティーは、ハッキリと悪い。
他人をバカにする行為が許されるTwitterLOLコミュニティーの何が悪いかというと、そこに属していれば、当然あなたも他人からバカにされるからである。
※ 他人をバカにする行為 = フェイス侵害行為 = face threatening acts = FTA
相手のランクをバカにする行為が許されているのに、LOL以外での相手の欠点をバカにすることは許されない。
こういったコミュニティーは存在しないはずだ。どちらも同じ、フェイス侵害行為だからである。
あなたが私のブログを冷静に読める理由
このやりとりをしていて気づいたことが1つ。LOLのDiscordコミュニティーはたくさんあるらしいが、私は一箇所も入っていない事実だ。
あなたがこのブログ(もしくはこの記事)を読んでいるのは、フェイスが傷付かないから。
私にコーチングを依頼してきた人も、私と接してもフェイスが傷付かない、と思ったからである。
どうして、あなたがそう思うのかというと
- 私がLOLコミュニティーに所属していない
- LOLコミュニティー内で自分(私)の立場を気にしようがない
- なので私が他のプレイヤー(あなた)のコミュニティー内の立場は絶対気にしない
知り合いよりも、知らない人のほうが話しやすかったりするのは、フェイスから考えて当たり前。
このブログは私が思ったよりずっと閲覧数が多いのだけど、読んでいる人の心が動揺しにくいので、集中しやすいからだろう。
注意の”ちらつき”もフェイスによって起こる
バーチャルユーチューバー、すなわちVには中の人が存在する。
中の人がVになる前のコンテンツを楽しんだことがあったりすると、好き嫌いで言えば好きなはずなのに、そのVの動画に全然集中できなくなる。
※ 男性Vの動画とか最初から見るわけがないのだが、Vの中の人を知っているというのは、我々にも馴染み深い現象なので書く。
昔アニメオタクの友人に
私「声優と声優の顔って、関係なくね? アニオタは気にするみたいだけど不思議だわ」
と言ったことがある。
しかし今の私は、声優好きアニメオタクと同じだ。彼らの気持ちが良くわかる。
中の人がキレイな女性だと集中して見れるというより、そうじゃない場合に集中して見れないのだと思う。
時間を割いて、他人の動画やブログを見るというのは、多少なりとも頭を下げる行為に等しい。
例えば、話の通じないバカだったり、極端に性格が悪かったり、相手が異性であればルックスなども気にするだろう。
- 平均より劣った人のコンテンツを見ても楽しめる
- 平均より劣った人が好きとは言いにくい
結局自分の好みを言うことすら、フェイスに左右される。
「んほおおおおおおおおおお!! YuNiちゃんたまんねー」
と私が書けるのは、そう書いて恥ずかしくないと思っているから書けるのである。
YuNiちゃん好きって書いても、一般人から見ればただのVオタだが、LOLプレイヤーからすると
「シャルルって言葉から、曲名を連想するんだなコイツ」
と思われることを意味する。
ダイヤになりたいからコーチングして欲しいと言った人への解答
夜早く寝るのは、ダイヤになるより難しい。
終わりに
※ サーキュラー=円形
フェイスロスの人がダイヤになっても、おそらくフェイスは回復しないだろう。
別な問題で居心地の悪さを感じるだけだ。
というのも、フェイスを知る前の私がずっとそうだったからだ。
ダイヤの人が居心地の悪さを感じないのは、LOLのコミュニティ内だけで、ソレ以外の場所では他のプレイヤーより一層苦痛を感じるのは、なんとなく想像が付かないだろうか?
どこかが強くなれば、必ずどこかが弱くなる。
時間は誰でも平等とは言い過ぎかもしれないが、大きな差はないので、仕組み的に仕方がない。
随分長くなってしまったけれど、自分と他人の心の痛みをケアするのは、とても重要であるという話だ。