書評

【イチマサ・モノクローム】マインド・コントロール【書評】

マインド・コントロール
という本について書く。

対戦ゲームの大前提の1つに、

「相手の思い通りに動いたら、絶対に勝てない」

というのがある。

稀にこの前提を知らない人がいるが、
大半の人はLOLなどをしていなくとも、
最初から知っているだろう。

逆に勝つためには、
相手をコントロールすれば良いわけだ。

以前、何年もLOLをしていて、
凄い下手な人から有料で相談を受けたことがあった。

凄い下手と言ってもゴールドだが、
彼のプレイ時間と年数から考えれば、
ソレはありえない下手さだった。

私はすぐにピンと来た

「周りのLOLプレイヤーが、そうなるように仕向けている」

とね。

ゲーム外で仕掛けるのは、
プレイヤーとしてどうかと思うが、
人間はそういうことをする。

この記事はパッチ12.13の時に執筆されました。

社会に溢れるトンネル

彼らに共通していたのは、彼らがテロリストになるまでに通過したプロセスであった。
調査を行ったイスラエルの心理学者アリエル・メラリは、そのプロセスを「トンネル」に喩えた。
そのトンネルを通りすぎるうちに、普通の理性的な人間が、テロリストに生まれ変わってしまうというのだ。

マインド・コントロールより引用
  • テロリスト
  • カルト
  • 受験
  • スポーツチーム
  • LOLのコミュニティ

昔MMOをしていた時。

朝の4時に起きて出かけるまで、
採取のスキルレベルを上げていたことがある。

何週間もやってた。

今考えれば、
どうみても正気じゃない。

当時の私は洗脳されていた。
かなり退屈で辛い作業だったと記憶している。

騙されやすい人の特徴

  • 依存的なパーソナリティ
  • 高い被暗示性
  • バランスの悪い自己愛
  • 現在及び過去のストレス、葛藤
  • 支持環境の脆弱さ

依存的なパーソナリティ

  • アダルト・チルドレン、あるいは両親が過保護
  • ○○がないと生きていけないとすぐに思う性格

1 アダルト・チルドレンとは、
親の役目をするような子供のこと。

簡単に言うと、
親の機嫌を取らされる役割だった子供。

過度に相手に気を使う人は、
マインドコントロールも受けやすくなる。

直感的に理解できる、当たり前の話。

2 インターネットがないと生きていけない。

インターネットがないと生きていけない(2回目)。

高い被暗示性

  • 被暗示性=暗示にかかりやすい傾向のこと

騙しやすい相手じゃないと、
まず騙せないよねという話。

もっと詳しく書くと、
入ってくる情報に対して

  • 信じていいのか?
  • 信じるべきでないか?

こういった能力が低下していること。

特徴を書くと

  • 人の言葉を真に受けやすい
  • 人に影響されやすい
  • 迷信や超常現象を信じている
  • 大げさな話をする
  • 虚言の傾向がある

私は子供の頃、
1~5全て当てはまっていた。

他人の言葉はなんでも真に受けるし、
持ってないゲームを持っていると言い張ったり、
授業中に

「クラス内で誰か俺の心の声を読めるヤツがいるんじゃないか?」

みたいなことを考えていた。

こういった特徴があれば当然、
些細なストレスに過剰反応しやすい。

対戦ゲームをやりすぎたせいか、他人から話しかけられた時は、無視するか話を聞いているフリしかしなくなってしまった。
自分からは人に話しかけるクセに、そういうことをする。

バランスの悪い自己愛

ナルシシズムがすぎる人は、
コントロールする側に多い。

コレは説明しなくても、
誰でもわかると思う。

しかしコントロールされる側も、
ナルシシストが多い。

漫画を思い出して貰えれば
わかりやすい。

  • 主人公に良くない感情を抱いている男
  • 黒幕的な存在から、力が欲しいか云々言われる
  • 超パワーアップした状態で主人公と戦う
  • いいところまで行くけど、途中で体が崩壊する
  • 「こんなはずじゃ・・・」と言いながら退場していく

こういった人は特別でもなんでもなく、
固定マインドセットと言って、

  • 他人から優秀だと思われたい(ナルシシズム)
  • しかし劣等感が強い
  • 失敗を恐れて何もしない(ここに付け込まれる)

この性格は一般的だ。

珍しくもなんともない。

よほど成熟した人間じゃない限り、バランスの悪い自己愛で当たり前。

現在及び過去のストレス、葛藤

  • 弱っている時はコントロールされやすい
  • 寝不足だとコントロールされやすい
  • 怒っている時はコントロールされやすい

支持環境の脆弱さ

周囲からの支えが全くないと、
マインド・コントロールされやすい。

例えば私はこのブログに

  • 男同士で会話したくない

とか書くことが多い。

「面白くないんだから、当たり前だろう」

という主張だ。

しかしコレはどうみても、
普段会話する相手に困ってないことを意味する。

1人も会話相手がいなければ、
誰かと会話したいと思うだろう。

その人がカルト宗教の信者だったとしてもだ。

マインドコントロールの原理と応用

  • 情報入力を制限する、または過剰にする
  • 脳を慢性疲労状態におき、考える余力を奪う
  • 革新をもって救済を約束する
  • 人は愛されることを望み、裏切られることを恐れる
  • 自己判断を許さず、依存状態に置き続ける

情報入力を制限する、または過剰にする

コレがマインドコントロールでは、
最も大事らしい。

人間は適切な量の情報があると、
上手に機能する。

上手に機能させては、
コントロールできない。

  • 情報を不足させる場合
  • 情報を過剰にする場合

1 相手は情報を吸収しやすくなってるので、
トンネル効果に持っていきやすい。

2 相手は情報処理でいっぱいなので、
判断力がなくなる。

漫画で言えば、
1は狂信者っぽくなって、
2は考える能力のないバカになる。

※ 漫画のネームド狂信者、凄く賢くて強い。

一般的なイメージとは反対だ。

ブログを始めた時、最初に選択肢が多すぎて、何も考えられなかったのを覚えている。

脳を慢性疲労状態におき、考える余力を奪う

初めてやるネットゲームとか、
新しく買ったゲームとか、
初日は寝ないですることが多い。

初日1時間プレイして辞めるゲーム、
最初からやる価値がない理論。

楽しいかどうかは置いておいて、
そういうことを続けると、
慢性疲労状態になる。

人狼ゲームは狼陣営のほうが難しい

犯人を見つける側の村陣営は、
ウソを付く必要がないからだ。

だから好き勝手
思ったことを喋ればいいだけ。

当然ゲーム後半になっても、
疲労はほとんどない。

狼陣営は
手練れのプレイヤーじゃないと大変。

革新をもって救済を約束する

1と2で痛め付けた相手に対して、
今度は救済を約束していく。

こう‐りん〔カウ‐〕【降臨】 の解説
[名](スル)《古くは「ごうりん」とも》
1 天上に住むとされる神仏が地上に来臨すること。「天孫―」

2 他人を敬って、その出席をいう語。

Qoo辞書より引用

人は愛されることを望み、裏切られることを恐れる

愛情爆弾(Love bomber)

と呼ばれるカルト手法の手順は

  • 信者が入信候補者に「愛しています」と言い続ける
  • 言われたほうは悪い気はしない
  • 言う人の中には、魅力的な異性もいる
  • 人は心地よい体験は、もう1度求めるようになる
  • 本能的に親しみのある相手を悪いヤツだと思わない
  • 今まで出会ってきた外の人達は、冷たいと思う
  • 今までの自分の”常識”を疑い始める
  • そのうちどっぷり浸かっている

普通の人は、

  • 一度親しくなった相手を裏切れない

と考える特性がある。

裏切りと言っても色々あるが、
カルト宗教の場合は、

  • 脱退=裏切り

になるだろう。

自己判断を許さず、依存状態に置き続ける

1と2はともかく、
3(救済を約束する)と
4(人は愛されることを望む)は別に悪くない。

マインドコントロールの場合は、

  • 自分で考えさせない
  • 支配者だけが意思決定をする
  • 支配者の決定にただ従わせる

と言った状態に持っていかせたい。

ユニコーンのように、
真実を知った瞬間、
態度を豹変されては困るわけだ。

ユニコーンには揺るぎない価値観がある。
こういう人は、まず洗脳しようと思わないだろう。

ブログ読者から搾取するものがない

「どうしたらLOL上手になりますか?」

という質問が来た場合、
私の答えは

「そんな質問を人にしないこと」

言われた人の気持ちはともかく、
真面目に答えると上のようになるのは、
あなたもわかるだろう。

あるいは無視したり、
ガルシアへの手紙のリンクを貼る。

しかし、もし1個売って
5000円入ってくる商品があれば、
相手をコントロールして、
ソレを買わせるように仕向けると思う。

LOLコミュニティに所属してないし、
売るものもないとなると、
コントロールする動機がない。

私がLOLの悩みに共感することはないので、LOLのことは別な人に質問したほうがいい。

終わりに

  • イチマサ・モノクロームは毎日怒鳴られてた
  • イチマサ・モノクロームは人生を人狼と誤変換する
  • 悪役令嬢みたいな人に励まされる

ようは

  • 脆弱な性格や人生観
  • ストレスや疲労が多い

と、人間ちょろくなる。

心理療法のような、
良いマインドコントロールもあるが、
文字数が多いので、
この辺で筆を置きたい。

関連図書など

高名なヴィクトール・E・フランクルの、
収容所で正気を保った方法が、
もっともためになった。

心の中の妻と会話するという方法だ。

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