書評

【3つの先延ばしタイプ】ヒトはなぜ先延ばしをしてしまうのか【書評】

私は本を読みますが、
先延ばし克服の本は特にお気に入りで、
30冊は読んだでしょう。

今回も先延ばしの本で、
タイトルは

ヒトはなぜ先延ばしをしてしまうのか

です。

マジック・ザ・ギャザリングの3つのプレイヤータイプのように、
この本では先延ばしタイプを

  • エディー
  • バレリー
  • トム

と分けています。

  • エディー どうせ失敗すると決めつけるタイプ
  • バレリー 課題が退屈でたまらないタイプ
  • トム 目の前の誘惑に勝てないタイプ

先延ばしを全くしない聖人じゃなければ、
心当たりはあるでしょう。

それでは書きます。

この記事はパッチ13.9の時に執筆されました。

先延ばし方程式

簡単に説明します。

合理的な人間

モチベーションとは、
このようなものですよね?

期待と価値が大きいほど、
モチベーションも高まります。

しかしこの方程式は、
合理的すぎるそうです。

不合理的な人間

朝三暮四(ちょうさんぼし)

「朝に3つ、夕方に4つドングリを あげよう」

と言ったら猿たちは怒った。

「じゃあ朝に4、夕方に3つ」

と言ったら喜んだ。

猿がバカって話ですが、
コレはまっとうです。

報酬は貰えるのが遅いと、
価値が下がってしまうんですね。

気持ち的というか、
遺伝子的な問題でそうなっています。

大昔は寿命が80年もなかったですから。

  • 毎日チャーハン大盛りを食べてるけど、腹筋は割りたい
  • LOLを練習したくないけれど、試合には勝ちたい
  • 体は鍛えたくないけれど、ケンカには勝ちたい
  • 絵の練習はしたくないけれど、ヒトこもるになりたい
  • DTMはしたくないけれど、米津玄師になりたい

つまり前向きな努力というのは

  • 報酬を遅らせているだけ

ともいえます。

自己目的的と言って、努力それ自体が面白くないと、優秀な人間に勝つことはできません。

先延ばし方程式

冒頭の3つのタイプは、
3つの衝動とも言えます。

  • どうせ失敗すると決めつける
  • 課題が退屈でたまらない
  • 目の前の誘惑に勝てない

特に1と3は わかりやすいでしょう。

最も論理的じゃないのは1です。

「自分の能力が低いと思うのであれば、どうして成功か失敗かわかるのか」

  • 自分がそう思ったから、そうに決まっている

あまりに衝動性が高いですね。

とりあえずインスタントなものに飛びつきまくる。
レンガーのように。

我々は先延ばしの結果LOLをしている

日々の課題が最高に面白ければ、
LOLも崩壊スターレイルもしていないはずです。

しかし我々はLOLをする。

なので一部の病的なケースを除けば

  • エディー
  • バレリー
  • トム

この3つのどれかが原因で、
LOLをプレイしているはずです。

私はトムでした。

とにかく目の前に面白そうなことがあれば、
ずっとやり続けました。

人間そういうところがあります。

エディーは助けられない

私は1000人以上のプレイヤーを実際に見てきましたが、
エディーは助けらません。

LOLで言えば

  • アタックムーブの方法を教えても、覚えようとしない人

これがエディーです。

先延ばしをする人は、
自己変革の努力も先延ばしにします。

しかしエディーはトムと違い、
先延ばし先のゲームも楽しめないため、
先延ばし先のゲームでも先延ばしをします。

神経症的傾向が他2つに比べて強すぎるわけです。

能力と自信なら、自信のほうが大事。

トムの先延ばし克服方法

トムだけ書きます。

最も克服する方法が簡単だからです。

  • プレコミット戦略
  • 注意コントロール戦略
  • ゴールを設定する

では1から順番に書きます。

プレコミット戦略

  • プレ=あらかじめ
  • コミット=約束

こんなイメージです。

経済学では、自分の自己コントロール能力が完璧でないと理解している人を「 ソフィスティケート」 と 呼び、その問題に気づいておらず、無防備な状態で欲求の高まりの直撃を受ける人を「ナイーブ」と 呼ぶ。ほとんどの人は「ナイーブ」で、誘惑に屈したいという欲求が高まったとき、自分がどういう精神状態になるかを予測しきれない。

ピアーズ・スティール. ヒトはなぜ先延ばしをしてしまうのか (p.229)

LOLでの簡単な3つの戦略を書きます。

  • アンインストール
  • いつプレイするか決めておく
  • LOLをしたらペナルティ

1 アンインストールしてしまえば、
LOLをプレイしようとするたびに
インストールしなければいけません。

私は実際にしたことがあります。

2 1より穏やかな方法です。

何時から何時まですると決めておきます。

私はLOLをする時に、
たくさんの細かいルールがあって、
そのうちの1つが、

  • 連続で試合をしない

3 罰金とか極端なものじゃなくていいです。

腕立て伏せを9セットするだとか、
同じ時間だけ退屈だけど生産的なことをするとか、
そういったことでいいです。

LOLへの取り組み方が変わったというか、今はプレイの負荷が高くなったので、「時間があれば起動するパターン」はゼロになりました。

注意コントロール戦略

「本当にコントロールできるなら、最初から問題と呼ばないですよね」

みたいなクリティカルな意見は
おいておきましょう。

我々が何かをするきっかけを、
キューと呼ぶそうです。

キューに対して、
次の3つの方法を使いましょう。

  • キューのイメージを悪くする
  • キューを取り除く
  • 望ましい行動の背中を押すキューと差し替える

1 「LOLをすると将来立派な大人になれませんよ」

こういった母親目線しか思いつきません。

誰か考えてみてください。

というわけで次に行きましょう。

2 LOLのクライアントを10重フォルダに入れておくとか、
とりあえず見えないようにしましょう。

逆に時間を増やしたいことは、
すぐにとりかかれるようにする。

20秒ルールというヤツです。

3 望ましいかどうかわかりませんが、
パソコンをいじるようになってから、
テレビを全く見なくなりました。

すっかりキューが差し替えられたわけです。

ゴールを設定する

漠然と言われても、
正直わけがわからないですよね?

簡単な方法は

  • ゴールを細分化する

コレです。

100分の1プランニングとか言いますが、
3分の1でもなんでも良いです。

手順や仕組みを書きます。

  • 達成まで1000時間かかることがある
  • 100時間ごとにサブゴールがあったほうが、合計モチベーションが高い
  • 1つもサブゴールがなければ、合計モチベーションが低い
  • 実際にはサブゴールがなければ続けることができない
  • 続けられたとしても学習効率は激しく悪い

ソーシャルゲームは、
こういったデザインになっています。

逆にLOLは結構乱暴です。

例えばボットレーンだと

  • ミニオン9体目にレベル2になる

コレがわからないと隣の人がAFKしますが、
誰も教えてくれません。

複雑なことは、ゴールまでの道のりが長く、サブゴールの数も多い。

終わりに

  • 先延ばしには3つにタイプがある
  • エディー どうせ失敗すると決めつけるタイプ
  • バレリー 課題が退屈でたまらないタイプ
  • トム 目の前の誘惑に勝てないタイプ
  • 先延ばし克服方法は上達方法と似ている

我々は日常的に先延ばしをし続けますが、
とりあえずは

  • 自分の先延ばしが今どのタイプなのか?

コレを認識するところから始めてみましょう。

部屋の片付けで考えてみます。

  • 私は部屋の片付けが苦手(先延ばしすることが多い)
  • エディーは難度的にありえない
  • どうしても他にやりたいことがない(トムじゃない)
  • ならばバレリー
  • 部屋の片付けが面白くないので、こうして記事を書いている

エディー味は薄く、トムの対処は得意。

バレリーの対処が苦手なのかもしれません。

あなたも色々考えてみてください。

関連記事

-書評
-